「やる気」を出す脳のメカニズム
子どもが将来、勉強嫌いになるかどうかは、幼児期の育て方に鍵があるようです。脳のしくみを基に考えてみましょう。例えば、一生懸命考えてやっと難問が解けたときや、できなかった逆上がりができるようになったとき、脳の中ではドーパミンという物質が分泌されます。その時、ヒトは快感を覚え、その快感の中で脳はさらなる快感を求めます。つまり、快感を実感できた時、その行動を繰り返したくなり、「やる気」が出てくるのです。
幼児期に成功体験を積ませる
幼児期にたくさんの成功体験を
「わかった!おもしろい!」「できた!嬉しい!」という脳の快感を味わうためには、幼児期に成功体験を積むことです。そのためには、簡単には達成できない目標を設定し、努力し、達成する体験を積み重ねることです。あるいは、毎日の生活の中で、「これはどうしてこうなるんだろう?」「あれはどうしたらうまくいくんだろう?」と疑問を持ち、その疑問を解決する習慣をつけることです。つまり、好奇心の強い子どもに育てることも大切なことです。
子どもを自由に行動させ好奇心を育てる
本当に危険なものは取り除き、子どもが自由に行動できる環境を
「面白そうだね!すごいね!」と声をかける
子どもが興味を持っていることに対し「面白そうだね!」と、そして、できなかったことが達成した時に「すごいね!頑張ったね!」と声をかけましょう。子どもは、頭ごなしに注意されると、まるで自分の全てを否定されたかのような気持ちになり、何に対しても消極的になってしまいます。そして、本能的に自分を守り、人の顔色をうかがい、知りたいという本能を抑え込み、好奇心が育たなくなってしまいます。「面白そうだね!すごいね!」と声をかけ、子どものやる気を引き出しましょう。
子どものことをよく知ることが大切
子どもと一緒の時間を多く持ち、子どものことをよく知ることが大切
例えば、子どもは今、虫に興味を持っているだとか、字を書けるようになりたいと思っているだとか、子どもの欲求を知ることです。そのためには子どもと一緒に過ごす時間を多く持ち、たくさんのコミュニケーションをとりながら、子どものことをよく知ることが大切です。
目標は努力して達成できるものに
やる気を出して頑張ったのに、毎回失敗することを繰り返すと、脳が頑張ることを無駄に感じてしまい、頑張る気持ちが育ちません。高すぎるハードルもよくありませんが、簡単に達成できるものでは、快感が得られません。目標は努力して達成できる範囲に設定しておくことが大切です。【関連記事】
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