100年店ランチ/東京の100年店ランチ

小春軒(洋食店/人形町/創業1912年)

一切作り置きをせず、出来立ての料理を提供……今回は人形町の洋食店、「小春軒」をご案内します。

菅野 夕霧

執筆者:菅野 夕霧

100年店ランチガイド

老舗エリア人形町の洋食店「小春軒」

同店店頭

同店店頭

甘酒横丁など人形町にはたくさんの老舗店が存在し、散歩の楽しいエリアです。こちらの連載で紹介済みの、親子丼が有名な行列店「玉ひで」の並びに、老舗洋食店の「小春軒」があります。

小さな間口ながら清潔感を感じる外観。一見、街の小さな食事処といった風情ですが長い歴史を有する老舗店です。

創業は1912年(明治45年)

店頭には主なメニュー表示も

店頭には主なメニュー表示も

小春軒の創業は1912年のこと。山縣有朋のお抱え料理人であったという初代・小島種三郎氏が、妻との結婚を機に人形町で西洋料理店を開業したのが同店のスタートです。ちなみに店名は、小島の「小」と妻の名前「春」を合わせたもの。ステキですね。

そんな同店が営業を開始した1912年とは、どんな時代背景だったのでしょうか……。この年の7月、明治天皇が崩御。明治から大正へと時代が変わった年ということになります。その他、タイタニック号の沈没、日本が初めて参加したオリンピック(ストックホルム)の開催、初代・通天閣の完成などの史実も。そんな時代の変わり目に、小春軒もその歩みを始めています。

では、人形町の老舗洋食店へと参りましょう。
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