さっぱり和食VSこってりキューバのグルメ映画対決?
『深夜食堂』(2014年度作品)
深夜になると人が集まる路地裏の「めしや」は、マスター(小林薫)の人柄と丁寧に作ったおいしい料理が人気の秘密。その料理をめぐってお客さんの思い出や本音がマスターの前で紐解かれていく……。「ビッグコミックオリジナル」(小学館)で連載中の安倍夜郎の同名漫画の映画化。ドラマも大人気です。
ある日、「めしや」の店内に骨壺の忘れ物があることに気付いたマスター。物が物だけに処分もできず、でも誰が忘れて行ったかもわからず、困り果てます。そんなとき愛人を亡くした美女が来店したり、無銭飲食をしようとした女性が働くことになったり「めしや」を通して味わい深い人間関係が綴られていくのです。
常連さんがいるお店って入りにくいものだけど、「めしや」は常連さんも暖かく新規のお客さんを迎えてくれるのがいいですね~。この常連さんの会話が面白いのですよ。そしてマスターがリクエストに応えて料理を作ってくれるのがうれしい。映画では鉄板でジュージューと音を立てて運ばれるナポリタンやヘルシーで美味しいとろろご飯などが登場。
ルールを押し付けてくる頑固おやじの店と違って、ここのマスターは、失礼な客にも穏やかに対処します。この店の魅力は料理&マスターの上品さ。それが安心感につながっているような気がしてなりません。
2015年1月31日公開
監督:松岡錠司 出演:小林薫、高岡早紀、柄本時生、多部未華子ほか
(C) 2015安倍夜郎・小学館/映画「深夜食堂」製作委員会
『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』(2014年度作品)
人気シリーズ『アイアンマン』の人気監督が、監督・脚本・主演と一人三役をこなしたのが映画『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』。ジョン・ファヴロー監督の気合の入り方が違いますね、『アイアンマン』シリーズの監督オファーを蹴って、この映画を選んだという噂ですから!
LAの人気レストランのシェフであるカール(ジョン・ファヴロー)は、オーナー(ダスティン・ホフマン)や有名料理ブロガーとも衝突をして有名店を飛び出し、キューバサンドウィッチのフードトラックを始めることに。かつての同僚や元妻、そして10歳の息子も助っ人迎え、さてフードトラックは成功することができるか?
レストランは毎晩満席だけど、毎回同じ料理ばかりを提供することに飽き飽きしていた主人公。創作料理にトライするも雇われの身では自由にできない……。「このままオレは一生終わるのか~」と店を飛び出した中年シェフ。いくら人気者でも有名レストランの看板を下ろしたらただの人なのです。
ゼロからのスタート、どう階段を這い上がって行くかがこの映画の面白さでしょう。ちょっとうまくいきすぎ感もあるのですが、そこはアメリカンドリームですかね。
キューバサンドウィッチは豚肉ロース、ハム、チーズ、ピクルス、様々な香辛料をサンドしたもの。ジュージュー音を立てて作られていく過程は、空腹時に見るとたまりません。ほかパスタなどの料理工程も楽しく見られます。でもけっこうなボリュームで見ているだけでも太りそう……。
2015年2月28日公開
監督&脚本:ジョン・ファヴロー 出演:ジョン・ファヴロー、ソフィア・ベルガラ、ジョン・レグイザモ、スカーレット・ヨハンソン、オリヴァー・プラットほか
(C)2014 SOUS CHEF,LLC. ALL RIGHTS RESERVED
>次はフレンチ・インド・イタリアンの美食をどうぞ♪