ヴィットリアーノとは
ローマの中心ヴェネツィア広場にそびえる巨大な白いモニュメント。正式名称はMonumento a Vittorio Emanuele II(ヴ一トリオ・エマヌエーレ2世記念碑)といい、1961年のイタリア統一50周年記念のために建てられた近代ローマのシンボルです。真ん中に立つ初代国王ヴィットリオ・エマヌエーレ2世の騎馬像がヴィットリアーノという呼び名の由来で、またの呼び名をAltare della Patria(祖国の祭壇)といいます。完成が1911年と、古代の遺跡があちこちにあるローマでは、比較的新しい建物です。兵士が常時警備する第1次世界大戦の無名戦士の墓がある神聖な場所ではありますが、内部にはさまざまな文化施設が入っていて、実は1日中楽しめるスポットなのです。多くの博物館・美術館が休館する月曜にも開いている上、入場無料の施設も多数あります。建物のさまざまな場所にQRコードつきのパネルが立っています。またオーディオガイド風の無料アプリがありますので、見学前にインストールしておくとさらに便利(日本語はないので英語やイタリア語になります)。
内部の施設はそれぞれ複雑につながっていて、非常にわかりづらい構造になっていますので、順番に説明していきます
まずは騎馬像の下へ
大階段の上までは無料で上れます。このエリアは無名戦士の墓があるため厳重に警備されています。観光客が記念写真を撮るのは大丈夫ですが、ふざけた行為は慎みましょう(階段に座ることや飲食・喫煙禁止)。
騎馬像の下まで行くとその大きさにびっくりします。どれだけ大きいかというと、完成時に馬のお腹の中で夕食会を開いたというくらい、です(右の写真参照)。
馬を見た後、建物に向かって右の方に行くと中への入口があります。
建物内部からテラスへ
建物内部の立派な階段を表示に従って上っていくと、途中にMuseo Sacrario delle Bandiere delle Forze Armate(軍旗記念博物館)への入口があります。こちらから無名戦士の墓のある地下礼拝堂に行くことができます。そのまま階段を上るとテラスへの出口があり(途中に本屋とトイレあり)、また外に出ます(後述のイタリア国家統一運動博物館の出口はこちらにあります)。
こちらのテラスにも無料で行けます。ここから景色を撮るとき、あちこちに飾りもののように止まっているカモメを画面に入れてみると、いい感じの写真になりますよ。
テラスにはガラス張りのセルフサービス式カフェがあります。観光地には珍しく、座っても立ち飲みでも同一料金で、軽い食事もできます(エスプレッソ1ユーロ、カプチーノ2ユーロ、パスタ9ユーロ)。
このエリアではprovinciawifiやDigitRomaなどのフリーWi-Fiがあります。立ち位置によってネットワーク状況がかなり変わりますので、最適な場所を見つけてみてください。
さらにエレベータで上のテラスへ
このテラスから透明の有料エレベータでさらに上にあるTerrazza delle Quadrighe(四頭立て二輪馬車のテラス)に上ることができます。料金は7ユーロ、80メートルの高さから360度の眺望を楽しむことができます。隣にあるアラチェリ教会を上から眺めるのも興味深いですよ。イタリア国家統一運動博物館
ヴィットリアーノ内部は複雑なので、いったん外に出た方が分かりやすいです。建物に向かって左側にはいくつかの文化施設への入口があります。その一つがMuseo del Risorgimento(イタリア国家統一運動博物館)。ナポレオン時代から第1次世界大戦まで、近代イタリアの激動の歴史を学べます。
博物館内を順路に沿って進んでいくと、ヴィットリアーノの右側、前述のテラスへの入口のところに出ます。