「むかつく」という心を点検をする

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「むかつく」という心と向き合うことを話し合う

平成26年の10月の行われた文部科学省の調査で小学生の暴力行為が増加傾向にあるという結果が発表されました。暴力行為に限らず、いじめを行う理由は「いたずら」「からかい」が最も多いという調査結果(いじめの動機についての警察庁の調査結果)もありますが、いずれも行う側の心に「むかつく」という思いが出る事がきっかけであることが大半です。

それでは、この「むかつく」という心について、どう向き合ったらいいのか、親子で心の点検をしていただければいじめは少なくなるのではないでしょうか。誰にでも気に入らない相手はいます。しかし、気に入らないからと言って嫌がらせをしたり、暴力をふるったりしてよいのでしょうか。「気に入らない」「いやだ」と思ったら、「ムカつく」「うざい」などという単純な言葉で片付けたりせずに、なぜそう思うのかしっかりと観察し、自分の心に問いかける習慣をつけましょう。以下、親子で話し合うときに参考にしていただければ幸いです。

「むかつき、イラつきの原因」を知る

相手の行為に対してムカついたり、イラついている場合、相手の人格と行為を切り離して考えるようにするとよいと思います。相手の全てを否定するのではなく、相手の行為があなたを怒らせていることを伝えましょう。また、沢山の人にムカついたり、イラついている場合は、原因はその行為ではなくてムカつく側の心の中にある場合があります。以下の点を、子供と確認してみましょう。

  • いつからムカついているのか
  • きっかけはなんだったのか
  • 誰にムカついているのか、その行為をしている人にだけなのか
  • 誰にでもムカついているのか、自分にもムカついているのか
  • どんな出来事が自分は気に入らなかったのか
以上の点について点検が終わったら、それぞれの場合について次のような事を考えるようお子さんに働きかけてみてはいかがでしょうか。

相手の事情を知る

相手の事情をしらないためにムカつくということはあります。毎朝、遅刻をする、宿題をやってこない、洋服も少し汚れている友達は、母親が病気で入院しているのかもしれません。父親と母親が離婚の話し合い中だったり、再婚したばかりで気持ちが不安定だったということもあるでしょう。

また、心や体に障害があって、他の人には簡単な事がその人には大変な努力を必要とする、または、努力してもできない人もいます。それぞれにいろいろな事情があり、頑張りたくても頑張れない人もいるのです。また、何を大切にするか、頑張るのかは、人それぞれが自分で決める権利があります。本人以外が押し付けることではありません。

自分が嫌だと思っていることは伝えて、理由を聞いたり、協力を求めたりするようにしましょう。事情については話してくれる場合は話してくれない場合もあると思います。ムカつかないためには、きっと何かの事情があるのではと想像力を働かせる、人は人、自分は自分と割り切ることも必要です。

自分の価値観を見直す

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自分の価値観を見直す

自分とは違う考えを受けいれられなかったり、白か黒か、どちらか一方が正しくて、もう一方は間違っていると思い込んでいると自分と異なる考えを許せなくなります。

しかし、社会では答えが一つしかないことのほうがむしろ少ないのです。自分の意見を持つことは大切ですが、自分の考えと同じくらい人の考えも大切なのだと尊重してあげましょう。そして、他の人の言い分にも耳を傾け、自分の考え方に取り入れることができないかどうか考えてみましょう。

苦手な人との適切な距離を保つ

苦手な人と無理してつきあおうとすると腹が立ったり、いじめたくなったるする気持ちが出てきます。無理に付き合うのでもなく、完全に付き合いをやめるのでもない、ほどほどの距離をとりましょう。挨拶は最低限して、1対1ではなく数人でつきあうなどの工夫をしましょう。また、苦手な人からも何か学べることはないかという観点も大事だと思います。

「ムカつく」気持ちのコントロール方法

以上の事を話し合った上で、次のコントロール方法を伝えてあげましょう。
  • 自分と人とを比べない。自分は自分、人は人
  • 相手の悪い所だけではなく、良いところを見つける努力をする
  • 「感情的にならないように」と自分に言い聞かせる
  • 大人のコミュニケーションを身につける練習のつもりでつきあう
  • 他の人の心は変えられない、変えられるのは自分の心だけだと知る
  • 心の中できらっていても態度や言葉に出さない努力をする
一人一人の小さな努力でいじめは減らせると信じています。そしてこの「ムカつく心のコントロール方法」を子供の頃から習慣化することは大人になっても社会生活を営む上で有用なことだと思います。

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