ツボ・経絡

東洋医学からみる貧血を知って症状を改善する!(2ページ目)

ダイエットや食生活の乱れとも密接に関係がある貧血。その原因は様々ですが、その多くが鉄欠乏性貧血であると言われています。今回は、貧血の種類とその原因、食生活との関わりを踏まえ、東洋医学から考える貧血とその対処法についてご紹介します。

山木 伸允

執筆者:山木 伸允

鍼灸マッサージ師 / 鍼灸療法・ツボガイド

東洋医学における貧血

貧血の原因は血液の状態やその不足によるということは先に述べた通りですが、東洋医学の世界では、血液は血(けつ)と呼ばれています。この血は、胃(い)に吸収された食物が脾(ひ)によってエネルギーに生成されたもので、心(しん)の働きによって全身に運ばれ身体の各器官を栄養すると言われています。

東洋医学の世界では、この血の不足や働きの低下を「血虚(けっきょ)」と呼びます。血が不足すると全身への栄養の運搬がスムーズに行われなくなり、疲労感、めまい、立ちくらみ、動悸、息切れ、頭痛、顔面蒼白、耳鳴り、集中力低下など貧血と全く同様の症状が発生すると言われています。さらに、血の機能の低下により体温の低下や風邪をひきやすくなるなどの状態も発生します。

血虚になる原因は、体内から血液を失うことや血液を作る脾臓、食物から栄養を吸収する胃に何か問題が起こっていることなどが考えられます。

血海(けっかい)
血海は不足した血を補う効果があると言われる

血海は不足した血を補う効果があると言われる

そのため、不足した血を補う働きをすると考えられる血海(けっかい)へのマッサージやお灸などはとても効果的だと考えられています。膝を曲げて、膝のお皿の内側上縁から上に向かい指二本分のところにあります。


 
足三里(あしさんり)
足三里へのマッサージは髀胃のエネルギーを回復させる

足三里へのマッサージは髀胃のエネルギーを回復させる

足三里へのマッサージやお灸は、低下した髀や胃の経絡のエネルギーを高める効果があると考えられています。脛の外側にある筋肉が始まるところで、膝のお皿の下端から指幅四本分下のところにあります。

食生活に気を使うことはもちろん、症状が気になる場合には医療機関を受診することが重要ですが、あわせてツボを利用されてはいかがでしょうか。

 
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