テーブル・椅子/【スケッチ・コラム】椅子のある風景

冬のシェーンブルン宮殿、光と陰と椅子のある風景(2ページ目)

【 石川 尚のスケッチ・コラム『椅子のある風景』#38】ウィーンの中心から西に約5kmほどにある黄色い宮殿。広大で上質なフランス式庭園は、この世のモノとは思えない。冬のクリスマスアドベントのこの時期、ゆっくりと佇む時間の中に、至福の椅子の風景がある。

石川 尚

執筆者:石川 尚

ファニチャーガイド

年末も近づく冬のウィーンと言えば、クリスマス市

クリスマスの到来を待ちわび、アドベントを祝いながら様々な地域からこの時期特有のお店がたちならぶ。

宮殿前のクリスマス市の風景画像undefined

宮殿前のクリスマス市の風景画像 ● クリックすると拡大します


シェーンブルン宮殿でも黄色い宮殿の正面広場の中央に市が開かれている。

大きな樅の木にともるデコレーションライト、その周辺にはお店の明かり。夕暮れ時は人もまばらで、夜の帳(とばり)を待つかのように静寂の風景を見せてくれる。

やがて日が落ちて辺りが茄子紺の夜の色となる。そして宮殿は、神々しく輝き冬の到来を告げるがごとく黄色い翼を広げる。

シェーンブルン宮殿の夜景画像

シェーンブルン宮殿の夜景画像 ● クリックすると拡大します


神聖ローマ皇帝マティアスが狩猟時に美しい(schön)泉(Brunn)を発見したためにシェーンブルンと命名したと伝えられているシェーンブルン宮殿。


多くの歴史を泰然と見守ってきた宮殿、そして庭園の中に佇む椅子の風景。
とめどもなく広大で、上質の、その風景の中にひとつとなって過ごす時間。
「冬のウィーンもいいな!」と、想う至福の椅子の風景がここにある。

………………………………………………………………………………………
■今回の関連リンク


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→【シェーンブルン宮殿】
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