実生、株分け、挿し木、接ぎ木、取り木……庭木・花木の殖やし方
株分けなど、庭木・花木の殖やし方
実生で殖やす
種から発芽したハナモモ
株分けで殖やす
ヒコバエを切って株分けすることができる
株分けが可能な庭木は、株元からたくさんの枝を出しているものや、盛んにヒコバエを発生するようなものです。株分けの方法は、根が確認できるように株元の土を掘り、枝に根がついた状態で親株から切り離します。
挿し木で殖やす
調整した挿し穂は、すぐに水あげさせて
挿し木のやり方は、若く充実した枝を切り取って挿し穂とし、湿らせた挿し木用土や鹿沼土、赤玉土などを入れた浅鉢に挿し穂を挿して半日陰で乾かさないように管理します。蒸散を防ぐために、ビニール袋で全体を覆う「密閉挿し」という方法もあります。
挿し穂を作る際は、よく切れるナイフで切り口を斜めにカットし、すぐに水あげさせるようにしましょう。用土に埋まってしまう下葉は切り取っておきます。なお、挿し木を着きやすくさせるための、「発根促進剤」という薬品も市販されています。
接ぎ木で殖やす
基本の枝接ぎ
接ぎ木は、自根では軟弱に育つ傾向があるものを根の勢いがある植物を台木として接いだり、特定の病気に弱いものを耐病性のある台木に接ぐことで、丈夫な株を得られるというメリットがあります。ただし、うまく活着するように接ぐには、技術が必要になります。
取木で殖やす
樹皮をはぎ取る、リンギングを施して
「高取木」と呼ばれる手法では、枝の外皮をグルリと剥く「リンギング」という作業を行い、そこに蒸散を防ぐために湿らせた水苔を巻いてビニールで覆っておいて発根させます。乾かさないように管理し、充分に発根が確認できたら切り離します。
「圧条」という手法では、枝の柔らかい木やつる性の植物の枝を曲げて、その一部を土に埋めて発根させます。
【関連記事】