中学受験追い込み!冬休みの過ごし方が合否のカギ
中学受験追い込み!冬休み以降の最後の追い込みが合否のカギ!
【目次】
1.睡眠時間を確保しよう
2.勉強する「時間」を考えよう
3.勉強する「内容」を工夫しよう
4.頭だけでなく体も動かそう
5.「教える」より「説明」させよう
中学受験の意義(目標)を振り返ろう
中学受験の追い込みのポイント1.睡眠時間を確保しよう
中学受験追い込み期間中も、適切な睡眠時間を確保しよう。睡眠時間を削るより、快適な睡眠をとる方が脳にも〇!
脳科学の研究では、睡眠が記憶の定着に有効であることがわかっています。睡眠時間を削って無理して勉強するよりも、快適な睡眠をとる方がむしろ良い結果が得られると考えられます。
ただ、適切な睡眠時間は人によってまちまちです。目安としては、90分の倍数+30分程度とされています。例えば、6時間(360分)+30分や、7時間30分(450分)+30分が適切ということになります(+30分は、入眠や起床にかかる時間とします)。
成長途中の小学生ということを考えると、理想は9時間+30分は、睡眠時間を確保したいところです。冬期講習があるなど、そういうわけにもいかないかもしれませんが、90分の倍数の睡眠時間が良い睡眠時間とされているので、そのように睡眠時間を確保してほしいと思います。
適切な睡眠をとるためには、睡眠時間だけでなく、起きる時間や寝る時間も重要です。昔から「早寝早起き」とよく言われたものですが、それも朝早く起きられてこそなのです。
朝、快適に起きられるためには、朝日が寝室に差し込むように、日よけのカーテンを使わずに、レースのカーテンだけにしておくという工夫をすると良いでしょう。また、冬の朝は特に寒く、それだけで起きるのがおっくうになりがちです。エアコンのタイマー機能を利用して、起床時間の30分~1時間前には暖房が入るようにしておくのがおすすめです。
また、何かとせわしい今、朝食をとらない人が増えていますが、受験生にとって朝食は特に重要です。脳のエネルギー源は糖分です。糖分をとらないと頭が上手く働かず、集中して考えることもできません。さらに、朝、良質のタンパク質をとることで、1日の体のリズムが整えられると言われています。朝食には、卵焼きや焼き魚が付きものなのはこうした理由からなのです。
そうはいっても、子どもが朝ぎりぎりまで起きてこないから、ゆっくり朝食をとっている余裕がないという家庭もあるかもしれません。しかし、それは本末転倒な話なので、是非とも改めましょう。
朝起きられないのには理由があります。夜寝るのが遅い、睡眠時間が適切ではない、普段から夜型の生活を送っているなど、まちまちかもしれません。少なくとも言えることは、最低限の睡眠時間より勉強時間の方が大切ということはないということです。まずは、適切な睡眠時間を確保しましょう。
中学受験の追い込みポイント2.勉強する「時間」を考えよう
中学受験追い込み期間中の勉強時間も、睡眠時間と同様、何時間勉強したらよいというものはありません。受験直前だから、たくさんやればよいというものでもありません。とはいえ、やっぱり冬休みですから、8時間程度の勉強時間は確保したいところ。内訳としては、
- 午前9時~12時(3時間)
- 午後1時~5時(4時間)
- 夜7時半~8時半(1時間)
細かい注意点として、1時間につき10分程度の休憩をはさむことです。また、午後は15分程度の昼寝の時間をつくって、体内リズムの調整を行うことも大切です。
「えっ?夜は1時間でいいの?」
と思われた方もいるかもしれません。しかし、快適な睡眠をとるためにも、夜にたくさんの勉強をすることは決しては好ましいこととは言えません。
朝型の生活を送っていれば、当然、夜にその日の疲れが出てきます。そんな時に夜、長い時間勉強することは、脳に過剰な負担をかけることにつながり、快適な睡眠の妨げになるので好ましくないのです。あくまでも、明るい時間帯にたくさん勉強することを心がけましょう。
また、勉強は時間も大切ですが、1日の中でどの時間帯にするのかということも大切です。次の「勉強する内容」のところで紹介しますが、それぞれの時間帯で向き不向きの内容があるので、そういったことにも注意することが大切です。
中学受験の追い込みポイント3.勉強する「内容」を工夫しよう
脳が活性する午前中は算数や読解問題を、午後は漢字や社会の暗記を勉強するとよい
脳が一番活性化するのは、起床後、2~3時間後ごろと言われています。ですから思考力が試される算数や国語の読解問題は午前中にやるのがベストです。入試も午前中に行われるところが大半なので、入試の時間割に合わせて勉強するのも良いですね。
理科や社会、国語の漢字やことわざ・慣用句など、暗記力が問われる教科や内容は、まとまって時間がとれる午後に勉強すると良いでしょう。広い範囲でも、まとまった時間があるので、じっくりと勉強することが出来ます。
夜は、難しいことをやらず、基本的なことや暗記すべきこと、その日に勉強したことをおさらいするなど、記憶の定着を意識した内容がおすすめです。特に、その日に勉強したことを夜おさらいすることは、記憶のメカニズムの視点からも有効であることがわかっています。
本番直前の冬休みだからこそ、勉強の内容にも一工夫ができるのです。
中学受験の追い込みポイント4.頭だけでなく体も動かそう
意外に気がつかないのが、入試と当日と前日までの違いです。それは、入試当日は、試験会場までの移動があるということです。家庭学習の場合はこの移動がありませんし、塾通いをしている場合でも、車で送迎していると子ども自らが歩くことがありません。電車で塾通いしている場合でも、起床時間や通塾の経路、時間などが異なります。
入試当日、満員電車に乗ってそれだけで疲れてしまった、なんてことも考えられます。要するに、受験では、勉強だけでなく体力も重要なのです。
脳と体は密接な関係にあります。体を動かすことで脳も活性化するので、朝起きて体操や軽い運動をしてから勉強に移ることを習慣化しておくと良いでしょう。理想は、ラジオ体操や十分程度の散歩ですが、出来ない場合は10回軽くジャンプするとか、3秒間、ダッシュのまねをする程度の運動でも十分です。
このように、勉強するだけでなく、体を動かすことも大切にしましょう。
中学受験の追い込みポイント5.「教える」より「説明」させよう
中学受験本番直前の冬休みに、無理矢理詰め込んでも良いのは、理科や社会。また、国語の漢字やことわざ・慣用句などの暗記事項だけです。大切なことは、あせってあれもこれも詰め込もうと思わないことです。理由は、スケジュールの面でも無理があるからなのと、そもそも今までやってきて成果が出ないのだから、もともと無理なことなのかもしれないからです。
特に算数は、得意、不得意が分かれる上に、たくさんの内容を学ぶ必要があります。だからといって、最後の最後まで、たくさんの問題を解かせてもあまり効果は期待できません。
よく分からないことをそのままにしておくことは、入試直前のこの時期としては大変危険なことです。今まで解けた問題が、肝心な本番で解けないということにもなりかねないからです。
そんなときは、詰め込むことよりも引き出すことに重点を置きましょう。例えば、三角形の面積について、等積図形といって形は違うのに面積は同じ三角形があります。どのようなときにそのような三角形ができるか子どもに「説明」させてみましょう。
本当にわかっている場合は、例を示して説明できるはずですが、そうでない場合は、はっきりと説明することが出来ないはずです。
入試直前はあれもこれも教えずに、むしろ子どもに説明させて、考えさせることを大切にしましょう。そうすることで、今まで学んだことを頭の中で整理することが出来るからです。
直前の冬休みに、中学受験の意義(目標)を振り返ってみよう
こうした方法は、中学受験入試が近づいているという緊張感や不安感を取り除くのにも有効です。「中学受験をすると○○だ」と価値観を子どもに教え込むより、「なぜ中学受験をしようと思ったんだっけ?」と、原点に戻って振り返りをさせたり、思い出させたりすると良いでしょう。我が子の人生を左右する中学受験直前だからこそ、本人以上に、親御さんがプレッシャーを感じているかもしれません。そんなときこそ、急がば回れ。ここに挙げた5つの注意点を参考にして、まずは気持ちを落ち着けることを意識しましょう。
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