漢検2級にチャレンジ! 過去問をやって効率よく合格しよう
漢字検定2級の試験では、全ての常用漢字2136字が出題対象となります。平成24年度の試験から審査基準が変わり、新しく常用漢字となった196字が2級の対象に仲間入りしたため、平成23年度までの問題に比べると、やはり難度が上がっています。また、2級は高校卒業程度のレベルで、合格率も大体20%台と低く、それなりに勉強しないと合格は難しいとされる級です。とはいえ、過去にたびたび出題されている漢字、頻出の漢字をしっかりおさえておけば、2級合格への道はより近くなります。むしろ、2136字全ての漢字の読み書きをやみくもに覚えるよりも、頻出問題を集中的に学習して覚えるほうが断然効果的と言えるでしょう。
漢検2級の過去問「出る順」オススメ問題集
頻出度順、いわゆる”出る順”にまとめた問題集は、多くの出版社から発売されています。そのほとんどは、出題回数が多い順に、A,B,Cの3ランクに分類して問題が掲載されています。漢検2級でオススメの問題集をいくつか紹介します。この中でとくにオススメしたいのは、『カバー率測定問題集 漢検マスター2級 改訂第2版』(ナツメ社)です。過去15年間で漢検2級の試験に出た漢字を頻出度順に並べてあります。そして他社の問題集と違う点は、出題の語句や漢字が徹底的に精選されており、試験の出題的中率が90~100%という高い確率を誇っています。漢検2級の合格ラインは正答率が80%ですから、この問題集さえマスターすれば合格する実力は十分付けることができるでしょう。
漢検2級によく出る読み書き問題
漢検2級の試験で頻出とされる漢字・熟語をいくつかピックアップして紹介します。日常あまり使わない語句もありますので、実際に漢字の勉強をするうえでは意味も一緒に覚えておいたほうがよいでしょう。今回は意味も一部記載しておきます。【読み問題】
1.多寡(たか) 2.薫陶(くんとう) 3.懐柔(かいじゅう) 4.煮沸(しゃふつ)
5.因循(いんじゅん) 6.厄介(やっかい) 7.均斉(きんせい) 8.疾病(しっぺい)
9.横柄(おうへい) 10.覇気(はき) 11.懐(なつ)かしい 12.疎(うと)い
13.甚(はなは)だ 14.紡(つむ)ぐ 15.充(あ)てる 16.陥(おとしい)れる
17.唆(そそのか)す 18.醸(かも)す 19.宵(よい) 20.枠(わく)
(意味)
多寡:多いことと少ないこと。「寡」は少ない意。
薫陶:徳によって人を感化し、育て上げること。
懐柔:人をうまく扱って自分の思いどおりに従わせること。
因循:古い習慣に従っていて改めようとしないこと。
均斉:全体がつりあって整っていること。
「懐」は、「なつ(く)」や「ふところ」という訓読みの読み問題としても試験に出ます。
また、「宵」は「しょう」という音読みでもよく出題されますが、「春宵(しょう)一刻値千金」という故事ことわざの語句として出題されています。
【書き問題】
1.かつぼう(渇望) 2.しょうれい(奨励) 3.かんてい(官邸) 4.けいこく(渓谷)
5.きせい(既成) 6.きょうきん(胸襟) 7.かんき(喚起) 8.ろうでん(漏電)
9.いっせい(一斉) 10.てんか(転嫁) 11.あいそ(愛想) 12.ざこ(雑魚)
13.いた(悼)む 14.いこ(憩)う 15.しば(縛)る 16.すべ(滑)る
17.し(締)める 18.にわとり(鶏) 19.あわ(泡) 20.すみ(墨)
(意味)
胸襟:胸のうちのこと。 胸襟を開く:心の中を打ち明けること。
喚起:呼び起こすこと。
「渇望」の「渇」は、「かわ(く)」の書き問題としても出題されます。また、読み問題で紹介した「懐」は「なつ(かしい)」、「煮沸」の「沸」は「わ(く)・わ(かす)」は、書き問題としても出題されることがあります。読み問題で頻出の漢字は読めるだけでなく、書けるようにもしておいたほうがよいでしょう。
総じて、市販の問題集に載っているAランクの問題は超頻出とされていますので、Aランクの問題だけは確実にマスターしておくことをオススメします。
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