国際結婚/国際結婚アーカイブ

朝ドラ『マッサン』に見る国際結婚あるある(4ページ目)

2014年秋から始まったNHK朝ドラの『マッサン』が好調です。ニッカウヰスキー創業者の竹鶴政孝氏と妻リタさんの物語で、大正から昭和にかけての国際結婚カップルに注目が集まっています。時代は変われど、共通する問題が私たちにも……。さて、どんな「あるある」が見られるのでしょうか?

執筆者:シャウウェッカー 光代

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「そんなこと、言わんでもわかろうが」「分からないよ!」

ドラマでは:
これも、ある日の夫婦ゲンカの場面。仕事についての考えをいちいち説明するのが煩わしくなったマッサンが「そんなこと、言わんでもわかろうが」と言うと、即座にエリーが「分からないよ!」と答えます。

コミュニケーションの手法が違う2つの文化の、典型的な衝突ポイントです。

現代では:
実は現代の国際結婚カップルにとって、最初に突き当たる大きな問題が、この「コミュニケーションの手法の違い」であることが多いのです。

日本には「察する」ことを良しとする文化があります。「気配り」や「空気を読む」なども、この文化の一環でしょう。相手がいちいち言葉にしなくても、その言わんとするところを汲み取り思いやることができる人が素晴らしいとされているのです。

夫婦間ならなおさら、「言葉はいらない」「以心伝心」が自然にできるカップルが理想とされる傾向があります。

対して欧米は、自分の意見や考えをきちんと言語化して伝えていく文化です。言葉で表現することが当たり前であるため、言葉で伝えられていない物事は、極端に言えば「無い」も同然。どんなに態度で表現していようと、相手には伝わってはいかないのです。

ドラマでは、マッサンが上記のように言いますが、言葉で言わなくても分かってくれる妻というのは、夫側から見た理想の妻像なのかもしれません。しかし、これは妻に甘え過ぎというもの。察することができるとされる日本人でさえ、すべてこのように要求されるのはキビシイものがあります。ましてやスコットランド人のエリーにとって「分からない」というのは当然の言い分でしょう。

こちらの記事もご参考に:
「話す文化、黙る文化 [Communication1]」

>>まだまだ続きます
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