「外国人のエリーには何ぼ話しても分からんわ!」
竹鶴政孝&リタ夫妻の写真が表紙。リタさんは長身でとても美しい方でした。
恩がある勤務先の会社とウイスキー作りができる別の会社。板ばさみになって悩むマッサンが、なぜウイスキー作りのほうを選ばないのかと率直に問うエリーに、「日本人は義理と人情を大事にするんじゃ!」と声を荒らげます。
義理と人情の意味が分からなかったエリーが「難しい言葉を使わないで」と言うと、説明するのが面倒になったマッサンが言い放った言葉が「外国人のエリーには何ぼ話しても分からんわ!」。
それに対して、目に涙を浮かべて抗議するエリー。「義理と人情の意味は知らなくても、今の会社のボスにお世話になったことはよく分かるよ。それでも、マッサンの夢のために、会社のことはよく考えたほうがいい」と訴えます。「それを一緒に悩んで考えるのが私の仕事、なのにマッサンは私が外国人だから分からないと言う」。
感極まって最後は英語で「あなたは私をとても悲しませた!」と、今まで見せたことがない激しい感情をぶつけるのです。
現代では:
国際結婚カップルが夫婦ゲンカをした時に、つい出てしまうのがこの手の言葉。「あなたは日本人じゃないから分からない」とか「○○人の君には理解できないだろう」など、怒りにまかせてつい言ってしまいがちです。
しかし、これは絶対に言ってはいけない、いわばタブーの言葉なのです。
そもそも国際結婚カップルは、相手が外国人だと分かっていて結婚するのですから、文化や考え方が違うのは当たり前。だからこそ、お互いを受け入れ、理解し合い尊重し合うという姿勢が大前提のはず。
なのに「外国人の君にはいくら話しても分からないだろう」などとバッサリ切り捨てられたら、話し合うことさえできなくなってしまいます。
話し合いながら理解を深めるという作業を面倒くさがらずに、少しずつ積み重ねていきましょう。それが夫婦円満のコツです。