餅はごはんより太る? それは、ついつい食べ過ぎてしまうからかも
餅はごはんよりカロリー高め?
餅の原料となるのはもち(糯)米。私たちが、ふだんの食事の主食としていただくごはんの原料はうるち(粳)米で、どちらも米です。もち米は、米として食べる場合はおこわとして、また粘りが出るまで搗いて餅として雑煮や焼き餅、おはぎなどに、あるいは粉にして菓子類にも使用されます。
もち米とうるち米では、栄養価は異なるのでしょうか。五訂増補日本食品標準成分表資料では、次のように説明しています。
「こめ」は、うるち米ともち米があり、両者は各成分値にほとんど差異が認められないので一括して成分値を示した。
「もち」の成分値は、〔水稲穀粒〕の「精白米」の成分値及び四訂成分表の成分変化率に基づき計算により決定した。
つまり、皆さんが気にしているカロリーはどちらも100g当たり350kcal程度であり、また栄養素等もほぼ同じということです。
しかし、原料である米ではなく、食べる状態であるごはんと餅で比べてみないといけませんね。
100g当たりのごはんは168kcal、餅は235kcalで、餅の方が同じ重量では高くなります。というのは、ごはんは炊飯で水分が多く含まれますが、餅は蒸すので水分が少なく、重量あたりの固形分が多くてカロリーも高くなります。
しかし、実際食べる目安として、ごはん一膳150gなら252kcal。切り餅一つ50g前後でしたら、117kcal。餅一切れで済ますならば、その方がカロリーは抑えられます。
ただし、香ばしく焼けた餅のおいしさに惹かれていくつも食べれば、カロリーのとりすぎになりますし、餅によっては一切れの重量にも差があります。自家製で大きめの丸餅などは、一つでも高カロリーになる場合があるので気をつけましょう。
次ページでは、もち米とうるち米の違いについて迫ります。