小学生の暴力が増えている

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小学生の暴力が増えている

文部科学省が2014年10月16日発表した13年度問題行動調査で、小学生が起こした暴力行為が前年度より2600件増の10896件で、過去最多となりました。特に児童間の暴力が6849件で前年度より約1500件増加しました。大阪府教委によると、府内の公立小で加害者となった1、2年生の児童数は5年前の5倍になりました。いじめの低年齢化が進んでいると言われていますが、目に見える形で表れてきたように感じます。

私は、これは小1プロブレムが解消できていないからだと考えています。小1プロブレムとは、小学校一年生が起こす問題行動のことで、実際には
  1. 集団行動がとれない
  2. 授業中に座っていられない
  3. 先生の話を聞かない
などと学校生活になじめない状態が続くことです。東京学芸大が2007年に実施した調査では、全国の2割の地域で確認されています。2010年度の東京都教育委員会の調査によれば、こうした「不適応状況の発生」は、4月がもっとも多い71.8パーセント、11月地点でも56.7パーセントの学校が「(状況は)現在おさまっていない」と回答しています。要は、自制心のない子供が増えており、それを適切に指導しきれていない状況が「小学生の暴力」につながっていると考えています。

子供同士で暴力が発生する場合、突然発生するのではなく、最初は仲のよい対等な関係から、しだいに片方がもう一方を支配し始めて、暴力によるいじめに至ることが多いのです。

小さなことから「我慢する」という訓練ができていない子が、支配的な立場に立つ傾向にあります。授業中に座る、先生の話を聴くということから「我慢する心」=「自制心」を養うことが大事だと思います。

暴力をふるう子の特徴

暴力をふるう子の特徴として、以下の3点があげられます。
1、 周りのせいにする
具体的には、暴力の責任を自分以外のものになすりつけたり、相手が悪いから矯正するために暴力をふるったと主張します。

2、 相手の自尊心を傷つけコントロールしようとする
具体的には相手をコントロールするため相手の自尊人を痛めつけたり、悪口を言い触らして交友関係を孤立させたりすることです。

3、 反省しない
具体的には、加害者意識がなく「相手が悪い」ので反省はしませんし、何より相手が自分にたてつくことが気に入らなく、暴力を続けるためにその対象として自分のそばにおいて置くこともあります。

要は、何か自分に不都合なこと、思った通りにならないことが起きると「自分以外に原因を求め」、すべて「人のせい」「環境のせい」にするのです。実はこれは、大人になってからドメスティックバイオレンス(恋人や妻・夫への暴力)の加害者の特徴と一致すると言われています。

暴力をふるわれたら逃げてもかまわない

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逃げてもかまわない

「学習された無力感・絶望感」という心理状態があります。心理学者セリーマンが以下の実験をしました。

犬を折の中に入れて、理由もなく電気ショックを与え続けます。いいことをしても、悪いことをしてもとにかくショックを与えます。

すると、最初のうちはもがいていた犬も、時間も状況も予測できない虐待をうけつづけているうちに、おりから逃げ出そうともせずに、ただ、おとなしく電気ショックを受けているだけになります。そのうち、折を取り払っても、犬はじっと動かなくなってしまいます。

行動する気力も失ってしまうのです。暴力の被害も、折に入れられた犬のように、明確な理由もないまま暴力を受けるという日々を繰り返すと、暴力を受けたほうがこのような無気力な状態になってしまうのです。この状態を「学習された無力感・絶望感」と言います。

ですから、もし、暴力を伴ういじめを受けたら、すぐに対応を学校に求めるか、学校に行かせないという「逃げる」ことも選択肢にいれてください。子供の心を守ることが一番大事なことです。


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