ベルギー/ベルギー基本情報

知ってて安心、ベルギーの交通事情(2ページ目)

ベルギーには、公共の交通機関として、国鉄、バス、トラム(路面電車)、地下鉄、そしてタクシーがあります。しかし、日本とはかなり勝手が違うのと、ブリュッセル、北部フランダース地方、南部のワロン地方で、それぞれ運行会社が異なるので、予備知識がないと戸惑うことも多いでしょう。

栗田 路子

執筆者:栗田 路子

ベルギーガイド

タクシー

外見が一貫しているのでわかりやすい

ブリュッセル市内のタクシー

ベルギーでは、基本的に流しのタクシーはいません。駅、ホテルの近くなどにあるタクシー乗り場で乗り込むか、電話で住所を伝えて、その場所まで迎えに来てもらうことになります。ブリュッセルのタクシーは黒い車体に黄色の市松模様が描かれ、屋根にTAXIと記されています。そのほかの地域のタクシーは、屋根にTAXIと表示されている以外は、あまり特徴がありません。

2014年12月現在、ブリュッセルのタクシーの基本料金は、6 :00~22 :00まで2ユーロ40セント、22 :00~6 :00まで4ユーロ40セントで、1km毎1ユーロ80セントづつ加えられます。料金のセント部分を切り上げて払う程度で、他の都市や国にあるようなチップのルールはありません。

<DATA>
■ブリュッセル市内のタクシーの電話番号
TAXI BLEU 02 268 00 00
TAXI VERT 02 349 49 49


フランダース地方の公共交通機関

運行本数が多く、英語も通じやすい

北部フランダースの公営交通De Lijn

フランダース地方では、De Lijnという運行会社が、バス、トラム、地下鉄を運行しています。STIB/MIVBと同様、ゾーン内ならば1時間有効です。一回券は、バスやトラムでは、運転手から購入できますが、駅の窓口や自動販売機で購入した方がお得です。1回券と5人以上で使えるグループ券、10回券や1日乗車券もあります。

ブルージュ駅からマルクトなどの中心地、アントワープ駅から旧市街へなど、De Lijnは旅人にも多いに利用価値のある場面が多いでしょう。片言の英語でも十分対応してもらえます。

<DATA>
De Lijn
ゾーン内の料金:1回券1ユーロ30セント(車内2ユーロ)、5人以上のグループ券80セント(車内1ユーロ50セント)、1日券5ユーロ(車内7ユーロ)、10回券10ユーロ(車内では購入不可) ※2014年12月現在


ワロン地方の公共交通機関

本数も少なく、英語の通用度は悪い

南部ワロン地方を運営会社TECのバス

ワロン地方で運行されているのは、TECのバスです。ワロン地方では、市街地でも、トラムや地下鉄は運行されていません。乗車券は、駅前などにあるTECのオフィスか、乗車の際に運転手から直接購入します。路線もわかりにくく、英語の通用度も悪いので、旅人の足としての利用機会は少ないでしょう。

<DATA>
TEC
ゾーン内の料金:1回券1ユーロ90セント、1日券4ユーロ ※2014年12月現在


その他のちょっと変わった交通手段

観光客にも重宝だ

アントワープ市営のレンタル自転車

公共交通手段とは異なりますが、ブリュッセル、アントワープなどには、市が運営するレンタル自転車があり、市民の足として多いに活用されています。また、ブリュージュには、観光客用のレンタル自転車がたくさんあります。最近では、通勤客で自転車を電車に積み込んで移動し、駅についたら、さっそうと自転車に乗って目的地へ向かう人も増えています。駅でのレンタル自転車もあります。自転車好きな方は、チャレンジすると行動範囲がぐっと広まることでしょう。

そのほか、ブリュッセルの裁判所横から、下町マロール地区へ降りるエレベータがあります。これは無料ですが、実は列記とした市の公共交通機関です。


注意点について

万一有効な乗車券を持っていないことが発覚した場合の罰金は少なくはないので、慣れない旅行者としては必ず切符を買うこと、また駅や乗り物内には、残念ながら、スリや置き引きが多数いるので、最新の注意を払ってください。

それから、平日に比べ、週末や祭日には、本数がずっと少なくなること、夜間に慣れない路線を利用するのは危険が伴うことをに十分留意して無理のない計画を建ててください。

困っていたら助けてもらえるのがありがたい

大きな荷物もベビーカーも自転車も

でも、旅行中、地元の人々に混ざって公共交通手段を使ってみるのは、現地社会を垣間見るよい方法でしょう。多少混んだ時間帯でも、乳母車を押す女性や、老人、身体障害者などもたくさん乗り込み、ベルギーの人々はそうした利用者に老いも若きもとても親切でさっと手を貸したり、席を譲ったりします。また、大小様々なワンちゃんを連れたお客さんなどに出逢うのも、日本とは異なる点です。これも、旅の醍醐味。乗り物にもたくさんチャレンジして、地元の素顔に触れてください。
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※海外を訪れる際には最新情報の入手に努め、「外務省 海外安全ホームページ」を確認するなど、安全確保に十分注意を払ってください。

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