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保育士試験は年2回のほうがよいのでしょうか?

近年、さかんに議論が交わされ、さまざまな噂も飛び交う『保育士国家試験・年2回』『准保育士資格の創設』『地域限定保育士資格の創設』について、3回に渡って解説します。

「聞いたことはあるけれど、あれは結局どうなったの?」と感じている方も多くいらっしゃると思いますので、ここで、現状をまとめてみようと思います。

まず、結論をまとめますとこのようになっています(2014年現在)。
  1. 保育士国家試験は年2回にはならない
  2. 准保育士は政府が2度目の導入検討に入った
  3. 地域限定保育士は国家戦略特区内で働ける資格で、神奈川・大阪が導入の意思を表明したが、制度設計はこれから
1回目の今回は、「保育士国家試験の年2回案」について考えていきたいと思います。
それでは、新聞記事を参考に具体的に見ていきましょう。

保育士国家試験は年2回案は見送られた

まず、国家試験を年2回にする案は、厚生労働省が見送る決定を下しました。
(参考記事)
2014年5月21日
保育士不足解消には何が必要か 保育士試験年2回案は見送り (Economic News)
理由は「年2回に増やした直後は受験者・合格者ともに増加するが、4~5年後には年1回と同数になるため」、また「年2回分の試験開催にかかる費用を賄うには、受験料を8000円程度引き上げる必要があるため」
とのことですが、たしかに、試験を開催するためには、問題の作成、試験関連事務、当日の運営、採点、結果通知業務などなど、たくさんの学校教員や関係者が関わることになり、人件費・時間・場所の確保などの面で、そう簡単に年2回に増やすことは難しいでしょう。開催者の立場に立てば確かに納得のいく理由です。しかし、保育士不足がいよいよ深刻化している中、それではどのように保育士不足を解消するのか、代案が同時に提案されなければ不十分ではないでしょうか。

試験を増やすより待遇改善が重要

私は この記事にも書かれている『低賃金や1人当たりの負担の大きさを理由とした離職率の高さ』、こちらのほうが問題だと思っています。もし試験を増やして保育士資格を乱発した場合、実践経験のない未熟な芽をすぐに摘み取って現場に送り込み、過重労働を余儀なくされ短期間での離職がさらに加速……、という悪循環が目に見えるとは思いませんか?国家試験での資格取得は、あくまでも保育士としてのスタートラインに立てたということなのであり、資格取得後にこそ実践を通じて経験を積みながらじっくりと学べる研修制度の拡充が必須だと思われます。

また、年収の面でも、最低でもサラリーマンの平均年収程度にまで引き上げることなど、速やかに実現していただきたいものです。ここが変わらない限り、試験をどう変えても問題解決にならないと私は考えています(保育士の年収の現状については過去の記事をご覧ください)。
(参考記事)
気になる保育士のお給料

このような問題点が未解決のまま、政府は、国家試験の回数を年2回にすることが無理となったら今度は准保育士の資格を創設しようとしています。「准」というくらいですから、もっと簡単に、経費をかけずに資格を乱発し、さらに低賃金で働かせようとしているのです。次回は准保育士資格について、これまでの経緯と現状、問題点について解説します。



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