税金負担が大きいサラリーマンでは一生金持ちになれない
給与生活から脱出するために
そうしたことを教えてくれたのは「金持ち父さん」でした。「じゃあ金持ちになるために、僕はどうしたらいいんですか?」と聞いた9歳の私に彼が言ったのは、「自分の頭を使え」ということだけでした。
金持ち父さんは言いました。「給料が必要だということを、どれだけ早く忘れられるかがカギだ。これからは、私の店でタダ働きをしながら頭を使え。そうすれば、ずっと多くのお金を作る方法を、君の頭が教えてくれる。チャンスは目の前にある。たいていの人はお金と安全な道ばかり求めているから、それがわからない。チャンスの見つけ方がわかれば、お金を作るのは簡単だ」
9歳のときに金持ち父さんが与えてくれた「お金の教育」
ビジネスをタダ働きから学んだ
そのときでした。マーチンさんが、私が一度も見たことがないことを始めました。漫画雑誌の表紙を半分だけ切り取り始めたのです。「その雑誌をどうするんですか?」と聞くと、マーチンさんは、「捨てるのよ。表紙の半分は、小売りしなかった証拠として次の号を届けにきた業者の人に渡すの。もうすぐやってくるわ」と答えました。
そのとたん、私の頭にひらめくものがありました。私とマイクは業者の人に、表紙を半分切り取った雑誌をタダで譲ってもらえないだろうかと持ちかけました。彼は、私たちがこの店で働き続けること、雑誌を転売しないことを条件に譲ってあげると言ってくれました。
さあ、譲り受けた漫画雑誌を使って、私たちが何をしたと思いますか?私たちは、「漫画図書館」を開店したのです。マイクの家の地下室に毎週手に入る漫画雑誌を積み上げ、マイクの妹を「図書館長」として雇いました。
毎日、放課後の2時半から4時半まで開館し、入場料は1人10セントで読み放題です。お客は近所の子供たちでした。当時、漫画雑誌は1冊10セントで、2時間あれば5、6冊は読めたので、子供たちにとっても割のいい話でした。この漫画図書館は好評を博し、マイクと私は、平均して週に9ドル50セントの収入を上げました。マイクの妹には「館長」の給料として週に1ドルを支払いました。
私たちは他の店からも雑誌を集め、「2号店」の出店も考えていましたが、マイクの妹のように信頼できる「スタッフ」が見つからなかったことや、図書館でけんかが起こったことなどから、漫画図書館はわずか3カ月で閉店となりました。
でも金持ち父さんは、私たちのしたことをとても喜んでくれました。ごく短期間ではあったものの、私たちが「自分たちのビジネスを持った」からです。私たちは、タダ働きのおかげで、お金を作るチャンスを見つける必要に迫られ、漫画図書館というビジネスを自分たちで始め、雇い主に頼ることなく自分のお金を自分で管理する立場を手に入れました。私たちは、「お金を自分たちのために働かせる」ことを、身を以て学びました。金持ち父さんは私たちに、「給料」ではなく「お金の教育」を与えてくれたのです。
次回は、「自分のビジネスを持つことが、なぜ金持ちになる秘訣なのか」についてです。
今、あなたがお金をいくら持っているかは問題ではありません。今、あなたが何をするかが問題です。それがあなたの将来を創るからです。お金について楽しく学びましょう!
★金持ち父さんロバート・キヨサキ氏の連載は次回に続きます
★ロバート氏の連載を第1回から復習したい方はコチラへ!
「貧乏父さんが金持ち父さんに変わる新常識」第14回目まで好評配信中!
ロバート・キヨサキ氏
「金持ち父さん」日本オフィシャルサイト
http://www.richdad-jp.com/