照明・LED/照明・LED関連情報

LED普及で激変した世界のイルミネーション事情

街にイルミネーションが灯ると気分は否が応でも高揚します。そもそもイルミネーションとは何なのでしょうか? イルミネーションに使われる光源は、ついこの間までは白熱電球の豆電球で、温かく雰囲気がありました。しかしLEDの普及によって世界のイルミネーションは激変、今日ではLEDが主流で、街は明るく、色鮮やかに変貌しています。どう変ったのか、日本と海外のイルミネーションの歴史を辿ります。

中島 龍興

執筆者:中島 龍興

照明ガイド

気分を高揚させるクリスマスイルミネーション

ハロウィーンが終わると街のあちこちでクリスマス商戦の飾りつけが行われます。それにイルミネーションが加わると、街に華やかさが増し、否が応でも気分が高揚します。

クリスマスは今や世界的な大衆行事になっています。その分、宗教色が薄れている感も事実かと思います。日本は神道、仏教の国で、実際キリスト教徒は人口の1%いるかいないかです。それでも私たち日本人の多くはクリスマスを特別な行事として受容しています。

確かに宗教的部分だけを切り取ってみると違和感を覚えるかも知れません。しかし、今や海外から年間1000万人を超える人が日本を訪れています。また、例えば東京のある地域では欧米人が多く住んでいることなどを考慮すれば、公共的な街でクリスマスを盛大に祝うことは決して不思議なことではないのでしょう。

ここで改まってイルミネーションとは何なのか?またその歴史はどうなのかを考えてみます。

本来、イルミネーションは明るくすること、照らされていることを意味します。まさに照明そのものなのですが、一般に私たちは小さな電気の光を使って装飾することと考えています。

しかし広義には小さな光が必ずしも電気の光だけではなく、ろうそくや油、ガスの光もあります。そしてこれらの光は何もクリスマスを祝うためだけではなく、夜間における風景を作りだす光の装飾と考えてもよいでしょう。(写真1)
フランスundefinedリヨン

写真1. 窓外でガラスコップに入ったろうそくを灯し、クリスマス前の街の景観を作り出す。フランスのリヨンにて


次のページでは「クリスマスイルミネーションのミニヒストリー」についてご紹介します。

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