2014年のメンズコスメは「肌質への関心」が高まる
肌質といえば、キールズの新メンズラインも好調な売れ行きを見せました。オイルコントロールシリーズとして、洗顔、トナー、ジェルの3品が揃っています。比較的、若い年代の男性に支持されているのが特徴。皮脂抑制のタイプですが、ひと昔前の男性用コスメにありがちな無用なスースー感や刺激は皆無。カプリロイルグリシンという保湿成分の浸透をサポートするアミノ酸やグリセリンなどで、肌の水分と油分のバランスを整えることを目的としています。これもここ最近の男性用コスメの傾向です。
肌質別といえば、シャンプーで有名なリガオスもスキンケアシリーズを発売したのが印象的でした。うるおいを保ちながらオイルコントロールをするさっぱり目のローション、乾燥や肌荒れが気になる人向けのリッチなローション、そしてもっと乾燥が激しい人のためのバームの3種類が揃っています。季節や肌質、好みによって選べる仕様です。
そして、老舗・アラミスのラボ シリーズからはエイジ R+ ウオーター ジェルが発売。こちらは男性の肌の乾きに着目して作られた保湿剤として展開されています。
オイルコントロールと乾燥、どちらも男性の肌悩みで挙がってくるものなのです。
グルーミング的アプローチ
フレグランスで有名なペンハリガンが本格的なグルーミングラインとして、発売したのがバイオリアです。香水を基軸として、洗顔、保湿(ジェル、バームと質感別に揃う)は当然のこと、クレンジングマスクなどのスペシャルケア、ボディケア、さらにヘアポマードやヒゲ用のワックス、など男性がグルーミングに必要とする全てのアイテムが揃っています。その昔、ヨーロッパで大ヒットしたバイオリアをアーカイブから甦らせ、現代的にアップデートしたもの。爽やかでアロマティックな香りが特徴的で、本物を求める大人の男性の注目を集めています。
また、アメリカ最古の薬局シー・オー・ビゲロウもメンズシリーズ・ベイラムの日本での発売を始めており、男性らしいグルーミング的ブランド展開も今後の注目すべき事象となっていくでしょう。
次のページでは、男性のケアの中で中核をなすシェービングの傾向を振り返ります。