SUBARU(スバル)/レガシィ

新型レガシィが狙った質感の高い走りはどうか?(3ページ目)

6代目にスイッチした新型レガシィ。アウトバックとしては5代目になり、ツーリングワゴンはレヴォーグにバトンを渡している。セダンB4とともに狙うのは上質感のある内外装や走りだ。気になる走りの出来はどうだろうか。

塚田 勝弘

執筆者:塚田 勝弘

車ガイド

まさに必要十分というフィーリング

レガシィ・アウトバック/B4

日本向けのパワートレーンは、2.5Lの水平対向NAエンジンのみで、ターボは用意されない。トランスミッションはリニアトロニックで、駆動方式はAWDのみ


日本向けのパワートレーンは、2.5L NAの水平対向エンジンとCVTのリニアトロニックのみで、175ps/5800rpm、235/4000rpmは、レヴォーグの2.0Lターボなどの300ps/400Nmと比べるまでもないが、それでもパワー不足を感じさせるシーンは今回の試乗ステージではほとんど抱かせなかった。

それはもちろん、「SI-DRIVE」の恩恵で、生活道路など速度域の低いシーンでは当然「I」で十分、流れが速い国道などでも普通に走るなら「I」で行けるが、パーシャルからの加速フィールは少しもの足らなく感じることもあり、「S」モードの存在がありがたく感じる。

さらにパドルシフトも標準装備されるから、「S」モード以上にすれば山道でも存分に走りを楽しめるし、ハンドリングは過剰にスポーティではないから誰でも気持ちのいいフットワークを得られやすいはずだ。

新型レガシィは「決して退屈ではないけれど、刺激的でもない」

レガシィ・アウトバック/B4

直線を基調とし、ナビ周辺のピアノブラック調パネルや随所に施された金属調加飾、ダッシュボードまわりのソフトパッドやAピラートリムのトリコットの表皮巻きなどで上質感を演出。ボディは大きいがAピラーの位置がより前側にあり斜め前方の視界は悪くない


新型レガシィが掲げる数値だけではない「上質さ」や「情緒的価値」や「動的質感」といった人間の情感に訴えるものは、まさに一夜にしてならないから、これからもブラッシュアップしていく必要があるだろう。

アウトバック/B4ともに感じた「決して退屈ではないけれど、刺激的でもない」というのは、新型レガシィの狙い所かもしれないが、一歩間違えると「普通」やさらには「退屈」になりかねない。

スバルのことだから、これから年次改良によりブラッシュアップしていくはずの新型レガシィ・シリーズ。ボディサイズの大きさを許容でき、趣味を持っている方は圧倒的な積載力を誇るアウトバック、静かな車内で高速ツーリングを満喫するならB4、という選択肢があるのは、国産車では数少ないシリーズといえるだろう。

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