SUBARU(スバル)/レガシィ

新型レガシィが狙った質感の高い走りはどうか?(2ページ目)

6代目にスイッチした新型レガシィ。アウトバックとしては5代目になり、ツーリングワゴンはレヴォーグにバトンを渡している。セダンB4とともに狙うのは上質感のある内外装や走りだ。気になる走りの出来はどうだろうか。

塚田 勝弘

執筆者:塚田 勝弘

車ガイド

ボディ形状と17インチと18インチの差が大きい乗り味

レガシィ・アウトバック/B4

レガシィ・アウトバックのボディサイズは全長4815×全幅1840×全高1605mm。最低地上高は200mmで、日本のラフロードなら大半の道を走破できるのも魅力だ


さて、プレス向けの試乗ステージは、西湖を中心とする富士五湖周辺で、幹線道路は速度域が高く、周囲には速度域が低めの狭い山道もあるから、レガシィ・アウトバック/B4の走行性能を味見するにはいい条件だった。

両車ともにベース車と「Limited」の2グレード構成で、前者には225/65R17、後者には225/60R18タイヤが組み合わされ、さらにカヤバ製の「スタブレックス・ライド」と呼ぶ新開発サスペンションが装備されている。


新開発サスペンション「スタブレックス・ライド」の乗り心地は?

レガシィ・アウトバック/B4

レガシィB4のスリーサイズは、全長4795×全幅1840×全高1500mmで、アウトバックよりも20mm短く、全幅は同値、全高は105mm低い


「スタブレックス・ライド」は、コーナリング時の安定性と荒れた路面での乗り心地を両立しているというのが謳い文句で、発売後1カ月の受注では、アウトバック/B4ともにベース車が約30%、18インチで「スタブレックス・ライド」が付く「Limited」が約70%という比率になっている。

試乗したのはアウトバックが基準車、B4が「Limited」で、個人的には17インチの基準車の方が当たりは少し柔らかく、突き上げもわずかに小さめに感じた。注目の「スタブレックス・ライド」の真価を確認するには、高速道路を含めてもう少し乗りたいところだったが、新開発サスペンションよりも、17インチと18インチの違い、ボディ形状の違いが大きく、トータルの乗り心地ではベース車で十分というのが正直なところ。

17インチには「スタブレックス・ライド」はチョイスすることができないのが余計に比較を難しくしているが、17インチ、18インチともにもう少し乗り味は洗練してほしい。とくにアウトバックは、国産勢ではライバル不在だが、ボルボXC60などの輸入車勢よりも特に低速時の落ち着きなどに課題が残る。路面状態を問わず、微振動を減衰しきれていない感じがするのだ。

レガシィ・アウトバック/B4

アウトバックは、313万2000円~340万2000円、写真のB4は286万2000円~307万8000円


それでもセダンのB4はもちろん、アウトバックもボディの剛性感はとても高いから不快とまではいえない。このボディ剛性にさらに洗練された足があれば、価格が倍近い輸入車に乗っていた層も満足させることができそうだ。

なお、私が乗った「スタブレックス・ライド」装着車は、リヤにバルクヘッドがあるセダンのB4ということで、ボディの剛性感が一段と高く、クルマがひと回り小さい一体感も得られたが、引き締まった乗り味は、好き嫌いが分かれそうだ。

人気はアウトバックだが、B4のトランクルームでも日常ユースなら十分以上という広さなので、荷物を満載するような趣味がある以外は、B4を選んでより気持ちのいい走りを堪能するという手もあるだろう。

次ページは、新型レガシィ・アウトバック/B4の加速性能について
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