ボルネオの先住民族カダザン・ドゥスン族の代表的な料理「ヒナバ」
さっぱりとしたライムの酸味にチリの辛みとニガウリの苦みが加わって絶妙なバランス。魚はサワラを使うのが一般的ですが、他の魚で作られることもあります
ご飯と一緒におかずとして食べたり、地酒やビールのおつまみにしたり、彼らにとっては欠かせない家庭料理の一つ。
お隣のサラワク州では同じ料理が「ウマイ(umai)」という名前で呼ばれています。これは第二次世界大戦当時サラワクに上陸した日本兵たちが、この料理を食べて口々に「美味い、うまい!」と言ったことからだという説も。そんな逸話を聞くとぜひ食べてみたくなりませんか?
家庭料理なだけあってとても簡単に作れるので、まずはレシピをご紹介しましょう。
ヒナバの材料(6人分)
日本で手に入る材料でも代用が可能。パックのお刺身を使って一人分からでも手軽に作れます
- サワラの切り身 600g (マグロ、サバ、アジ等でも代用可)
- ライム 約10個(果汁125ml程度。なければレモンでも代用可)
- しょうが 50g
- 赤タマネギ 100g (普通の玉ねぎでも可)
- 赤とうがらし 1本~お好みで調整 (なくても可)
- にがうりまたはゴーヤ 100g(なくても可)
- 塩 小さじ1程度~お好みで調整
ヒナバの作り方・手順
1.まずは全ての材料を刻みます。
サワラは骨とワタを除いて、身の部分を皮付きのまま1センチ角にぶつ切り。ニガウリは縦半分に割ってワタを除いて5mm程度の厚さにスライスしてから細切りに。タマネギ、とうがらし、しょうがは荒めのみじん切り。ライムは絞りやすいよう半分にカットしておきます。
2.
刻んだ魚の身にライム果汁を絞り入れます。魚の水分が多いとライムが薄まって酢締めにならないので、ボウルに入れる前にしっかり水気を切っておきましょう。
よく混ぜ合わせて10分ほど寝かせ、魚の身が白っぽくなったらOK。色がしっかり変わらない場合はライム果汁を足しましょう。
3.
2に残りの全ての材料を混ぜ合わせます。
塩の量を加減して味を整えたらお皿に盛って出来上がり!
冷やして食べると更に美味しく、冷蔵庫で保存すれば2~3日は美味しくいただけます。
>>> 次ページではコタキナバルでヒナバを食べられるお店をご紹介します。