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「半沢直樹」が金持ち体質ではない理由とは

ドラマや映画などのフィクションからでも学べることはたくさんあります。そういう意味において、ちょっと古いですが、大きな話題となったドラマ「半沢直樹」はいろいろな見方ができるようです。

午堂 登紀雄

執筆者:午堂 登紀雄

ニューリッチへの道ガイド

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話題になったドラマから金持ちの法則を学ぶ

半沢直樹を観て金持ちの法則を学びましょう

人気ドラマから金持ちになるための法則を学びましょう

以前書いた「未来を見通す姿勢が人もお金も引き寄せる」のとおり、ドラマや映画などのフィクションからでも学べることはたくさんあります。そういう意味において、ちょっと古いですが、大きな話題となったドラマ「半沢直樹」はいろいろな見方ができるようです。

先日フィリピンに滞在していたとき、現地企業でインターンをしていた大学生と食事をする機会がありました。そのとき話の流れで「半沢直樹」の話になりました。

彼が「半沢直樹ってバカですよね。なぜあのドラマが人気になるのか、僕には理解できないですよ」というのです。


その彼は当時、某有名国立大学の4年生で、すでに世界最大の日用品メーカーの本社マーケティング部門に内定が出ていました。就活で面接に落ちたことは一度もないそうで、応募した全ての企業から内定をゲットしたほどの優秀な学生です。

実際に話しても非常に頭の回転が速く、人間的な成熟度も高く、正直「21歳でここまで大人の考え方ができるか?」くらいの衝撃でした。しかも将来は起業したいそうで、就職を決めたのも「武者修業のつもり」とおっしゃる。

「この人は大物になりそうだなあ」と私たちは夫婦で同じ感想を持ったものです。

前置きが長くなりましたが、私はそのドラマは一度も観たことがなく、せいぜい主人公が銀行員という設定や、「倍返しだ!」というセリフが流行ったという程度の知識でしたから、「へえ、なんで?」と聞いてみました。

すると彼は、「上司にたてついても、何もメリットはない」「組織を動かすコミュニケーションの取り方になっていない」と言うのです。しかも21歳の大学生がです!

私は内容は知らないので「ほう、なるほど確かにね」と話を合わせましたが、まあ、ドラマもひとつの商品なので、多少大げさにはなっているのでしょう。それに興行的には大成功のようですから、多くの人に響くものがあったのは間違いありません。

しかし彼が指摘したことは、以前私が書いた
「自分の正しさを主張すると貧乏になる不思議」
に通じる考え方だと思いました。

私も、上司と真っ向から衝突するのは、逆に仕事がやりにくくなるので良くないとは思います。もちろん銀行員が認められたり出世したりするのは、また別の要因があるのかもしれませんが、私も自分の社員からギャンギャン言われたら、正直ウザいので目をかけようとは思えないですね。

ただし、顧客に価値を出すことを最優先したとき、上司の意向とは違う主張をしなければならない場面も確かにあるでしょう。

そんなとき、彼が指摘する通り、「人を動かすには、どのようなコミュニケーションが有効か」「組織を動かすには、どのような立ち振るまいが必要か」を考えることは重要です。

たとえばコミュニケーションで言えば、
「金持ち体質が多用する「愛槌(あいづち)」とは何か」

「『タダのいい人』が金持ちになれない理由」


で私が書いたようなことですね。

当然のことながら、わからず屋の上司もいるでしょうし、偏屈な上司もいる。部下の手柄を独り占めする上司もいるでしょう。それでも、「どうすれば上司を自分の都合よく動かせるか?」「どうすれば上司が持っている経営資源をフルに利用できるか?」を考え、打ち手を選ぶことで、より自分の力を発揮しやすい環境を引き寄せられるはず。

そう考えたとき、「もし自分が半沢直樹なら、あの時どういう言葉を使えばよかったか、どう行動すればよかったか」を考えるのもまた、ドラマから学ぶひとつの楽しみ方だと思います。

あなたはあのドラマから何を見たでしょうか。

それにしても、43歳の私がする発想に、若干21歳の大学生がすでに到達しているという現実に、激しく落ち込みます……。


※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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