寒い日はダウンジャケットを着て出かけよう!

すっかり寒くなりました。そろそろダウンジャケットを押し入れから引っ張り出してきた人も多いのではないでしょうか?ユニクロを始め、街には激安のダウンジャケットがたくさん出回っている一方、アウトドア専門店には一着数万円もする高額のダウンジャケットが販売されています。いったいその違いはどこにあるのでしょうか?

また、圧倒的な防寒性能を誇るダウンジャケットではありますが、実はきちんと着用をしなければその性能を十分に発揮することができません。そこで今回は、ダウンジャケットの基礎知識と正しい選び方、そしてもっとも防寒効果の高い着用方法について述べてみたいと思います。
 

ダウンジャケットのダウンとはなんなのか?

冬のアウトドアに欠かせないダウンジャケットの性能をより引き出すには?

冬のアウトドアに欠かせないダウンジャケットの性能をより引き出すには?


一般的にダウンジャケットと言われる衣類の“ダウン”とはそもそもなんなのか?ダウンジャケットが最初に人気になったのは、1970年代のヘビーデューティーブームの頃。キャンプ7というアウトドアブランドのダウン入りベストが流行しました。今は日本のアパレルブランドに名前が売られてしまったようで、まったく当時とは別の商品が流通していますが、当時の若者にとっては憧れのブランドだったのです。

ダウンというのは水鳥の羽である羽毛をさしますが、ダウンジャケットの中綿にはダウンとフェザーという2種類の羽毛が入っています。最近では、化学繊維の中綿を使用したものも「ダウンジャケット」という名称で売られていますが、正確には水鳥の羽を中綿にしたものがダウンジャケットです。
 
水鳥の首元から取れるダウンとそれ以外のフェザーはまったく別のもの

水鳥の首元から取れるダウンとそれ以外のフェザーはまったく別のもの


ダウンとフェザーの違いは取れる場所。 ダウンは首元に生えているふわふわの綿毛で芯がなく、一本一本のファイバーが細く、先端が細かく分かれています。一方でフェザーは私たちが見慣れたかたい芯のある鳥の羽です。この両者はハッキリと違っていて、ダウンのほうが少量で大きな空間を生み出すことが可能です。

しかし、一羽から取れるダウンの量は非常に少ないため、多くのダウン製品はダウンとフェザーをミックスして使用しているのです。当然ながらダウンの比率が上がる方が軽くて保温性能も上がり、高価になります。
 
良質なダウンは同じ重量でもカサがある

良質なダウンは同じ重量でもカサがある


さらにつけ加えると、同じダウンでも“グース”、つまりガチョウから取れるグースダウンと、アヒルから取れる“ダックダウン”とでは値段や性能に差があると言われています。一般的にグースダウンの方がダックダウンよりも、ひとつの綿毛の大きさが大きく、カサもあるため、より高性能。アメリカの有名アウトドアブランドであるシェラデザインズの過去の資料によれば「重量的にはグースダウンは他に比べて10~12%軽く、コストでは22%高い」そう。
 
グースつまりガチョウのダウンは最高品質とされる

グースつまりガチョウのダウンは最高品質とされる


世界で最も高級とされているのは、アイスランドの保護鳥アイダーダックから取れるダウン。メスのアイダーダックは、自分の綿毛を抜いて、雛を育てるための巣をつくるのですが、雛が飛び立ったあとのこのダウンは「スーパーダウン」と呼ばれています。粘着力が高く、ダウン同士が複雑に絡んでばらばらになりません。その品質と希少価値からたいへん高価とされているのです。
 

値段の違いはダウンの質の違い

さて、そんなダウンにはその性能をきちんと数値化できる単位があるのをご存知でしょうか。それはフィルパワー(FP)と呼ばれ、羽毛のかさ高性を表すものです。

FPは羽毛30gあたりのかさ、つまり、ふくらみ度合いを立法インチで示したもの。ユニクロのウルトラライトダウンは、640FPと表示されていますが、これは30gのダウンが640立方インチの体積に膨らんでいることを意味します。ちなみに、ウルトラライトダウンはダウン90%、フェザー10%の配合です。

アウトドアブランドの製品で山岳などでの使用を前提としたものは800~1000FP。もちろん、値段も数万円~と高価になりますが値段相応の防寒効果と軽量、コンパクトな収納性も期待できるでしょう。

あくまでも目安ではありますが、
  • 600~700FP 普通 タウン用
  • 700~800FP 高品質 タウン~ライトなアウトドア
  • 800FP~ 超高品質 アウトドア~エクスペディション用
という感じです。
 

着用方法を間違えるとせっかくのダウンがだいなし!

ひと昔前、ノースフェイス社の「ヌプシ」というモデル名のダウンジャケットが一世を風靡したことがありました。街では猫も杓子もノースフェイス。しかし、このダウンは、タウンユースにはバッチリなものの、トレッキングなどアウトドアシーンで使用するにはいまひとつ中途半端なものでした。

というのも、インナーにするにはかさばるし、アウターにしたときには襟元や袖口から熱が逃げる。雨や風にも弱かったのです。野外でしっかりとダウンの性能を引き出して防寒するには実はダウンの質もさることながら、ダウンウエアのデザインを理解して、きちんと着用することが大切。ポイントはレイヤード=重ね着です。
 

アウトドアウエアは3層で考える

アウトドアでの服装は下着、中間着、アウターと基本3層で考えるのが効果的です。 下着には速乾性のある化学繊維のもの(綿素材は渇きが悪いので絶対NG)。その上に中間着を着用します。シャツやセーター、フリースなどが一般的ですが、シェルが軽くてやわらかい、リップストップナイロン製のダウンをインナーとして着ると、冬場はとても快適です。

インナーダウンやダウンセーターと呼ばれる製品は、本来そうしたニーズに応えて開発されたものですが、軽量で非常に着心地がいいので、現在ではタウンユースでのアウター(外着)使用も一般的になっています。
レイヤリングをしっかりすることでダウンジャケットの防寒性能は格段にアップする

レイヤリングをしっかりすることでダウンジャケットの防寒性能は格段にアップする


しかし、アウトドアユースを考えた場合、ダウンセーターをアウターにするのは熱が逃げやすく、ヒートロスが大きいのでおすすめできません。また、ナイロン素材は防水性がありません。ダウンは雨に濡れてペタッとすると極端に防寒性能が落ちるので注意が必要です。

防寒対策に万全を期するなら、ダウンセーターの上から防水性、耐風性のあるアウターを着用すること。アウターとしておすすめの素材は、防水透湿性のある蒸れにくいもの。3レイヤーのゴアテックスなどは価格も高いですが非常に信頼できます。これでさらに首まわりや手首など冷気の侵入口をきちっと締めることで、防寒はより完璧になります。

こうしてレイヤリングすることで、体を動かして温かくなったとき、また寒さが厳しくなったときに衣類を引いたり、さらに足したりして快適に過ごすことができるのです。正しくダウンジャケットを着用して冬のオートキャンプを快適に楽しんでくださいね!

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