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視聴率が伸び続ける「笑点」の“変わらなさ”がスゴイ

長年にわたり高い人気を獲得し続けてきた演芸番組の王道「笑点」ですが、テレビ全体で視聴率低下が問題になっている中で、逆に数字を伸ばしているという事実をご存知でしょうか? 20%超えも珍しくないという、「笑点」の好調ぶり。それは、驚くほどの変わらなさにありました。

広川 峯啓

執筆者:広川 峯啓

お笑い・バラエティ番組ガイド

さらなる人気アップの不思議

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「サザエさん」とともに、長年にわたって日曜の夕方を支えてきた「笑点」。これは決してオーバーな表現ではありません。もし仮に両番組が終了してしまったら、今までとは比べ物にならないくらいに、日曜日の夕暮れが寂しいものになる筈です。

日曜の両巨頭ともいえる2番組ですが、「サザエさん」がここ数年で微妙に視聴率を下げている(テレビ界全体が視聴率低下に苦しんでいる中では、大健闘の部類ですが)にもかかわらず、「笑点」は逆に視聴率を伸ばしており、裏番組で大相撲中継が始まっても、以前ほどのダメージを受けなくなりました。

メンバーチェンジもしばらく行われていないし、ニュースになるのは出演者の入院、退院ばかり(笑)。にもかかわらず視聴率が伸び続けるのは、逆に変化しないことに対する努力がハンパないからかもしれません。

「笑い」よりも大事なもの

最近の話ですが、大喜利の最中に座布団運びの山田くんが、勢いよく座布団を奪い取ろうとしたところ、隣にいた円楽さんに当たり、座布団のカウンターを食らってダウン(実際は尻もちついた程度)するというハプニングが起きました。もちろん場内は大受けでしたが、問題は収録後に起きました。

番組スタッフによる編集作業の中で、ハプニングをわかりやすく見せるために、スローモーション映像が作成されました。出演者の表情なども的確に捉えられ、爆笑必至の映像が出来上がりましたが、最終的にはオンエアされることはありませんでした

いくら面白くても、長年築いてきた番組の流れを崩してしまうことは避けるべき。それがスタッフ間での最終結論でした。笑いを犠牲にしてでも守りたいものがある。それが「笑点」のポリシーなんです。
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