窓越しにパンを売る店からカフェ併設の店へ
Boule Beurre BOULANGERIE
八王子の駅前商店街を歩くこと数分、窓越しにパンを売る5.5坪のちいさなパン屋さん「Boule Beurre」がオープンしたのは2006年のことでした。2008年には約2倍の広さに増設、店内にお客さんが入れる売場ができ、そして今回、2014年11月には通り向こうに移転、さらに3倍の広さになってリニューアルオープンです。新しいお店には店内8席、テラス4席のカフェスペースがあり、焼き上がるパンを待ちながら、コーヒーを一杯飲みながら、ゆっくりできます。
みずき通りの向かいに移転
「モンマルトルのほうにこんな感じの赤と青のお店が並んであって、印象的だったので」と語るのはBoule Beurreの草野武さん。パン職人になる前、広告代理店でデザインの仕事をしていた時のセンスをあちこちで活かしています。
パン好きが高じて「ほんとうに自分自身のプロダクトをつくることができる」パン職人に魅せられ、転職。つらいということはあっても、やめたいと思ったことは一度もないと言います。
草野武さん、尚子さん
生まれ育った町に開いた店が少しずつ育っていき、働く人が増え、パンとそれを楽しむお客さんが増えていく様子には草野さんご夫妻の、Boule Beurreならではの、温かなパワーが感じられます。
「ブリオッシュのガレット」ベリーやチーズクリーム(200円)
「タルトフランベ」(250円)はキノコの他、玉ねぎとベーコンや、トマトとズッキーニなどの種類も
「自分はパンを買ってすぐに食べたいと思う方なので、カフェをつくりたかったんです。お客さんが余裕を持って買いものができて、長く居られる場所がほしかったですし」。
コーヒー(280円)は向かいの自家焙煎のコーヒー豆専門店「Khazana coffee」がBoule Beurreのパンとお菓子のために焙煎、ブレンドしたフレンチローストです。
伝統的な「ブリオッシュアテット」(110円、3個で320円)
そういえば、カレーパンのカレーは並びの肉屋さんのカレーを使っています。総菜なども販売しているちょっとした市場のような肉屋さんは実は草野さんの親戚が営んでいて、この界隈の人気店。コロッケなどもおいしいので、今後はパンとのコラボ商品が増えるかもしれません。
Boule Beurreは商店街の人たちとも「おいしい」を通じてつながっているパン屋さんなのです。
草野武さん
通りに面したテラスに腰かけてコーヒーを飲んでパンをかじっていると、通りで挨拶をかわす町の人たちの活気が伝わってきます。カフェは現在のところイートインのみですが、今後はタルティーヌやクロックムッシュも予定されています。
サンドイッチ各種
次のページではパンの紹介をしましょう。