ビジネスの撤退基準を考えておく
起業の成功のためには、パートナーの理解と協力が必要です
起業は、時間とお金をかけて行う、大きな投資です。株式投資をイメージすると、株式投資で失敗する原因として、「損切り」ができないことが挙げられます。
損しているうちは、もしかしたら、株価があがるかもしれないと期待して待っているうちに、どんどん株価が下落して、結局、大きな損失が出た時点で売却してしまう、ということです。事業も同様です。事業がうまくいかないうちは、もう少し頑張れば良くなるかもしれないといって、生活資金や借入で赤字を補てんすると、借金が大きくなって、余計、事業を辞める決断ができない状況に追い込まれてしまいます。
飲食店を開店したある人は、「半年間で軌道に乗せることを目安にしている。けれども、自分はあきらめが悪いので、1年間頑張って、駄目だったらやめると決めている」というように、自分なりの撤退基準を作って、創業されました。しっかり、創業の準備をされた方だったので、撤退基準を適用することなく、事業を続けられました。
家族・知人からの理解・協力を得る
ビジネスを成功させるには、さまざまな人からの助けが必要になります。特に家族からの理解と協力は必須です。あなたがもし、「起業するから会社を辞めたい」とパートナーに伝えたら、突然言われたパートナーは、びっくりして、ちゃんと生活をしていけるのか不安になり、反対することでしょう。パートナーから反対されたままでいると、事業に集中できず、失敗する可能性が高くなります。家族、特にパートナーからの理解を得るためには、きちんと、ライフプランを考えていることを伝えます。また、ライフプランが実現できる根拠として、ビジネスプランを立てていることを説明し、理解を得ます。
また、家族だけではなく、友人・知人など、周りの人に、自分自身のライフプランやビジネスプランを伝え、共感してもらえる人が増えれば、直接的・間接的にも、さまざまな場面で、あなたのビジネスをバックアップしてくれることになるでしょう。
女性・若者・シニアの力の創業を支援し、地域活性化を促進するという視点で、昨今、起業・創業に対する支援や情報が増えてきています。創業しやすい環境ができつつあることは、歓迎すべきことだと思います。人生の目的や事業の目的、そして、自身のライフプラン、事業計画、そしてお金のことなど、しっかり考えて「地に足のついた創業」が増えることで、起業する人、事業に関わる人、事業のサービスを受ける人が幸せになれる世の中が実現することを切に願っています。
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