サンタさんを待つ気持ちを盛り上げる『100にんのサンタクロース』
サンタクロースの1年が描かれた絵本『100にんのサンタクロース』(画像:Amazon)
100人のサンタクロースがすむ町
子どもたちが思い浮かべるサンタさんは、自分のところにやってきてくれる1人かもしれません。でも、世界中にはたくさんの子どもがいるのですから、1人のサンタさんで仕事をするのは到底無理。絵本の冒頭には100人のサンタクロースが住む町が登場しますが、100人でカバーしきれるの!? もしかしたら、世界中のあちこちに、サンタクロースがたくさん住む町があるのかもしれませんね。仕事も楽しみも味わい尽くすサンタさんたち
春にはデスクワークで忙しいサンタさんたち。配るプレゼントを数えたり、地図を作ったり。夏の間はクリスマスツリーや野菜や果物を育てたり、秋には来たるべき冬に備え、雪を降らせたり星空を作る練習なども。大変そうですが、みんな常ににこやか。その先には子どもたちの笑顔があるからなのでしょうね。そして、子どもたちにプレゼントを配るという大仕事を終えたサンタさんたちは、自分たちの楽しみも十分に味わい尽くします。そんな光景を見ていたら、サンタさんの代理?を務める親たちも、こんな公私に充実した1年とクリスマスの夜を迎えられたらいいなあという気持ちにさせられそうです。見返し(表紙の裏側の部分)にズラリと並んだそれぞれ名前のついているサンタクロースたちが、絵本のどこで登場しているかを探すのも楽しいですよ!
親にとっても特別なクリスマス
子どもだけでなく親にとってもクリスマスというイベントが特別なものに感じられるのは、楽しいこともそうでないことも色々あった1年を振り返り、日々の積み重ねにありがたさを感じ、笑顔でそれらすべてを包み込みたいという思いが心のどこかにあるからなのではないでしょうか。自分のところにやってきたサンタさんが、自分のために選んで届けてくれる贈り物は何だろう? そこに、届けてくれた人の色々な思いがあることには、小さな子どもたちにはなかなか気づくことは難しいかもしれません。それでも、サンタクロースの四季を通じて家族で1年を振り返り、穏やかなクリスマスを迎えることができたらいいですね。世界中の色々なところにいる子どもたち全員に、たくさんのサンタクロースたちの歌声が響くように願いながら……。
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