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家は買わざるを得ない簡単な理由(2ページ目)

家の問題といえば賃貸派と持ち家派の対決が話題となります。しかし老後を思えば家は買わざるを得ません。発想を切り替えれば、その理由は簡単に見いだせます。

山崎 俊輔

執筆者:山崎 俊輔

企業年金・401kガイド

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しかも比較シミュレーションで提示できないのは「もっと長生きした場合のリスク」です。元気に10年長生きすれば先の例ならプラス1200万円がかかります。100歳まで長生きするとプラス1800万円です。住み続ける場所を確保するための予算は、長生きするほどに重い負担となってくるわけですが、実際に長生きする年数は不確定であり、予想ができません。

予想不可能なコストよりは、定年までに確定できるコストのほうを選ぶほうが合理的です。

もちろん、定年のときまでに完済できることが必要条件ですが、住宅ローンによる持ち家派には有利さがあるというわけです。

それでも生涯賃貸派であるメリットと対策を考える

とはいえ、生涯賃貸派も対策さえしておけば夢は決して不可能ではありません。

生涯賃貸派のメリットは「住宅コストを変化させられる」ことです。子どもが卒業したので老後は狭い部屋に移れば、家賃は大きく下げられます。現役時代も年収の増減や子ども成長に応じて住み替えることで住宅コストをコントロールできます。

持ち家派はどうしても「一番広さが必要な年代」に合わせて買わざるを得ないため、老後には広すぎる部屋ということになりがちです。

また会社が不景気だからと数年間だけ狭い部屋に移ることもできません。住宅ローンを組んでしまうと人生の大きな部分に固定要素ができてしまうのです。

また、生涯賃貸派のメリットは金利を払わずにすむことで、頭金不足での住宅購入をすれば、総返済額は借入額の約1.5倍になってしまいます。この大きな負担を抑えることができれば、生涯賃貸派にもチャンスはあります。

セカンドライフを長めに30年と見積もり、老後は月6万円の部屋にシフトできれば、退職時に必要な家賃総額は2160万円です(更新料等諸経費は含まず)。現役時代に毎月貯金ができるレベルで部屋選びができれば、十分に確保可能な金額です。ただし毎月3~4万円、ボーナスの10~20%は貯める必要があるでしょう。

ただし、この場合は生涯賃貸派はキリギリス的に現役時代を送るのではなく、アリのように「無理のない家賃」かつ「計画的な積立で老後の賃貸費用確保」を行い、さらに「老後もシンプルな生活で家賃コストを抑える」必要があります。

生涯賃貸派のイメージにあるような気ままさを捨て、分相応の部屋に住みしっかり貯金することができれば、賃貸派も一生をやりくりできるかもしれません。

生涯賃貸派がそうしたライフスタイルを選び自覚的に行動できるか、それは難しいところなのですが。
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