賃貸派vs持ち家派の戦いに決着はくるか

住宅ニュースや住宅情報サイトの定番ネタといえば「賃貸派と持ち家派どちらがおトク?」というものです。

家賃だけで一生暮らし続ける「生涯賃貸派」の支払い家賃総額と、住宅ローンを組んで苦しい返済が続くものの定年後にはマイホームが確保できる「持ち家派」のどちらかがいいのか、常に議論の続くテーマです。

しかし、お金について逆転の発想を行うマネーハックの視点では、それほど結論に難しさはありません。というのも、「持ち家派」にならざるを得ないからです。なぜでしょうか。

老後を思うと持ち家派にならざるをえない

来たるべき年金生活のことを考えると、結論は簡単に答えが出てきます。というのも、生涯賃貸派の負担は現役時代ではなく老後に重くのしかかるからです。

比較シミュレーションでも、老後の家賃問題は指摘されていますが、もっぱら現役時代の損得が主眼になります。そしてたいていの場合老後を甘く見ています。老後の期間が短すぎるのです。

65歳まで存命であった場合、男性で19年、女性で24年の老後が見込まれます。これは平均寿命より数年長くなります(平均余命という)。さらに死亡率でみると実際に亡くなる可能性が高い年齢は90歳代前半であったりします(女性の場合)。

これはつまり25年以上の老後は当然の想定範囲である、ということです。今後の寿命の延びも考慮すればもはや30年を見込んだ資金計画が必要な時代といえます。

仮に10万円の家賃であれば年120万円、30年なら3600万円です。老後のゆとりを作る予算とは別にこの3600万円を確保しようとすれば退職金だけでは当然不足ですし、よほど計画的に貯めなければいけません。現役時代にきままな賃貸暮らしをしつつ、老後の賃貸コストを貯めることはほとんど不可能でしょう。