ハンドリングのダイレクト感も向上したBRZ
かたや姉妹車の「86」も、4月の一部改良で(実は2013年秋頃から)、フロントサスペンションメンバーとリアショックアブソーバーの取り付けボルトのフランジを肉厚にすることで剛性を向上させています。この効果は小さくなく、乗り味が明らかに違うことを、86ではビフォア&アフターを同じ条件下で乗り比べることのできて実感しました。そしてBRZも、記憶にある乗り味とはかなり変わっていることを確認できました。高速道路では、ガツンときたり跳ねたりして、ずっと上下に振動している印象があったところ、入力がマイルドになり、あまり高くない速度域では、とてもフラットな乗り味となっていることを体感しました。さらにハイスピードの領域になると、若干これまでよりも縦揺れが見受けられるところはありますが、得たもののほうがずっと大きいことには違いありません。
また、従来はステアリングの中立付近にあったあいまいなアソビが走りの一体感をスポイルしている面もあったところ、それが見られなくなりました。おかげでワインディングを走ったときの楽しさもこれまで以上。よりダイレクト感が増したハンドリングを楽しめるようになったのも今回の改良によるものに違いありません。ギアレシオが13:1というクイックなステアリングを切ると、低重心ならではの小さな姿勢変化のまま気持ちよく俊敏にノーズが向きを変えていきます。
内外装にも若干手が加えられ、ルーフアンテナはシャークフィンタイプに変更されました。ボディカラーには写真の新色「WR ブルー・パール」を含む3色が新たに採用されました。また、最上級グレード「S」には、カーボン調加飾を施したインパネや、デザイン性を高めたアクセスキーが採用されています。
まだまだこれからがモデルライフの本番といえるBRZに、うれしい改良の数々が施されたことを確認できた次第です。