テクノポップ/海外のテクノポップ

カザフスタン発エレクトロポップ(2ページ目)

カザフスタンは共産テクノだけでなく、辺境ポップも紹介します。カザフスタンでサビーナ選手に会い損ねましたが(笑)、羊の大群には出会いました。草原と遊牧の国のイメージですが、意外にもエレクトロポップ・バンドがいました。

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

カザフスタン出身の有名なバンド

カザフスタン出身で一番世界的に有名だと思われるのは、ウリタウ(Улытау/Ulytau)。意味は、「大きな山」。カザフスタンらしい名前。バスに乗っている間、カザフスタンにもウリタウのデカい看板を見つけました。来日経験もあり、民族ハードプログレ系インストゥルメンタルという独自のジャンルを開拓した紅一点のトリオ・バンド…フォークメタルと簡単に片付けられたりもします。ドンブラという二弦弦楽器をメタルに導入し、クリップも遊牧民的モチーフで味わいがあります。
jumyrkylysh

Jumyr kylysh


Jumyr kylysh (YouTube)

MCグール

さて、僕が紹介するのは、同じく紅一点のトリオ(4人でやっていることもある)ですが、ほとんど知られていない、カザフスタンでもどこまで知名度があるか分からないMCグール(МС Гуль)。グールとは、アラブまたはテュルク神話から伝承されるゾンビ系妖怪。屍食鬼と訳されることもある。クリップはいくつかあるのですが、ネット上には限られた情報しかありません。ここに彼らの画像があります。

2004年頃に「Drugs」という曲をリリースしていますが、その危ない内容からテレビでの放送は出来なかったようです。ロシア的なヒップホップの流れにあるエレクトロです。カザフスタンはゆるいイスラム教の国ですが、結構過激です。

Drugs (YouTube)

2007年には、ドラムンベース気味のエレクトロポップ曲を発表。

Ахау! Гульдерайым (YouTube)

同年のこの曲は、よりヒップホップ。ニュースキャスターに扮してラップしています。

Посмотри по сторонам (両側を見てください) (YouTube)

2008年には「インストゥルメンタル」というエレクトロニカ系インストゥルメンタル曲を発表。結構、引き出しが多いです。

Инструментал (インストゥルメンタル) (YouTube)

現在も活動しているのは不明ですが、カザフスタンという辺境の地にこんなバンドがいることは驚きです。世界は意外とフラットなんですね。

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