EV化で静粛性向上を徹底
ほかにも、EVらしい圧倒的な静粛性の高さはもちろん実現されており、EV化にともない「ガソリン車仕様では、今まで聞こえなかった音への対策」も施されているという。乗り心地は、いかにも低い位置に重量物(電池)が敷き詰められているというもので、安定感があるうえに、元々引き締まった乗り味がさらにがっちりと硬くなっており、路面が悪い場所では車体が左右・前後に少し揺すられるような気もするが、ボディ剛性の高さも利いているから運転席でも後席でも安心感はコンパクトカーとしては絶大。
こちらもe-up!の場合だが、後席のヒール段差はガソリン仕様よりも約4cm高くなっているそうで、若干上げ底感がある。それでも身長171cmの私の頭上には約10cmのクリアランスが残っているから圧迫感はあまり感じずにすむ。なお、トランク容量はガソリン仕様からVDA方式でわずか1L少なくなっているだけだそう。
VWが満を持して投入するEVだけに、完成度の高さは想像できたが、問題は価格だろう。e-up!は366万9000円で、e-GOLFはまだ未定。国や地方からの補助金を含むと、補助金が従来どおりならe-up!の場合は300万円を切る価格設定になる模様。
現在ではまだEVの市場はわずかだが、10年、20年先を見据えて早めに投入してきたVW。今後、ゴルフやパサートのプラグインハイブリッドも市販化してくるからエコカーの覇権争いが激化しそうだ。