七五三上級編! お祝いの気持ちをこめて家を飾る
行事や季節に合わせた飾りつけは、暮らしのちょっとしたスパイスにもなります!
それでは、七五三はいかがでしょうか。人生の節目ではありますが、写真撮影やお食事会などに気をとられて、なかなか部屋にまで手が回らないという方が多いようです。
けれど、それではもったいない! 日本には、季節や人生の節目に、感謝や祈りの気持ちをこめて室内を飾る「室礼(しつらい)」という文化があります。七五三のお参りに行く前から部屋を飾ることで、お子さんへお祝いの気持ちをより強く伝えることができます。また、七五三の年齢のお子さんがいなくても、成長を祝う気持ちや、自分の成長を願ってくれた両親への感謝の気持ちをこめて、11月に七五三の室礼をしてみてはいかがでしょうか。
「七五三」の意味、再確認!
七五三は、お宮詣りと同じように、氏神様に子どの成長を感謝し、家族皆で健やかな成長を祝うものなのです
3歳(男女、時代や地方によっては女子のみ)は「髪置(かみおき)」といって、それまで剃っていた髪を伸ばし始めるお祝いの儀式です。5歳男子は「袴着(はかまぎ)」といって、生まれて初めて袴をつけるという儀式で、男の仲間入りを果たします。七歳女子は「帯解(おびとき)」といって、子どもの帯をやめ初めて本式の帯を締める儀式です。
乳幼児が亡くなることの多かった昔は7歳までの子どもは神の子とされ、7歳になって初めて社会の一員として認められたといいます。ちなみに、7歳といえば小学校入学。ドイツ発祥のシュタイナー教育学でも、7歳までは子どもは母親の胎内にいるような感覚で生きていると考えられています。七五三の7歳は女の子のお祝いですが、7歳というのはいずれにしても大きな節目なのですね。
玄関でも棚でも! 小さなスペースで心をこめた室礼を
髪飾りと千歳飴で華やかに
- 身に着けるもの(髪飾り・箱せこ・帯など、七五三で着用したもの)
- 千歳飴(長寿)
- 柿(「かき」が「嘉来」で、喜び来る)
- 扇(末広がり)
- ほうき・ホウキグサ(災難を掃き捨て、得をかき寄せる)
- 鶴亀(長寿)
- 桐の実・神楽鈴・鈴(厄除け、神様をお呼びする)
- ひょうたん(6つのひょうたんで、無病息災)
ホウキグサはコキアのこと。秋が見頃です
こんもりと盛った柿に、小さなおもちゃと扇子を添えた室礼なら、毎年気軽にできそうですね
また、地方によっては、くくり猿のお人形を下げたり、すくすく育つとされる麻の模様を刺繍した布を飾ったりと様々な風習がありますので、室礼に限らず七五三全体についても身近な人に聞いてみるのが1番です。
室礼は形でなく心が大切。感謝の気持ちを表す行事の飾りつけ、日本の行事だからと堅苦しく考えずに、好きなものを取り合わせ、まずは楽しくしつらえてみましょう!
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