セアカゴケグモの模様

腹部背面の鮮やかな赤い模様が特徴(国立感染症センター)

先日、東京都三鷹市で、猛毒をもつ特定外来生物のセアカゴケグモが発見されました。驚くことに周囲に小学校があり、普段から子供たちが多く遊んでいる街中の普通の公園です。これで発見されたのは全国34府県とほぼ全国に生息域を拡大。

関西地区では大阪湾沿岸を中心にすでに定着していると言われているセアカゴケグモ。過去、このクモに咬まれた被害は主に7月から10月に集中しているようですが、1月にも同様の事故の報告があるため、油断はできません。

キャンプなど野外で危険な生物との遭遇機会も増えるこの時期に、今一度セアカコケグモの基礎知識とその対処法についてまとめてみたいと思います。

 


三鷹市の市街地で発見されたことの驚き!

公園の遊具の写真

三鷹市でセアカゴケグモが発見された公園

日本では1995年に大阪で初めて発見され、その後、駆除活動などが盛んに行われましたが、大阪湾沿岸を中心に生息域が拡大。西日本を中心に各地で発見されるようになりました。そして今回の東京での発見。すでにセアカゴケグモは日本で繁殖、定着しているといってもよいでしょう。

今回、三鷹市で見つかったのは近隣に小中学校もあり、マンションが立ち並ぶ市街地。発見時の様子を三鷹市にうかがいました。

セアカゴケグモに注意の看板

注意喚起の看板を設置

「マンションでまずは最初に発見され(じつはこの公園はマンションのエントランスと直結している)、その後隣接する公園のグレーチング(金属製の溝蓋)の中とマンションの入り口近くから7匹程度発見されました。その後、周辺の側溝でさらに一匹と卵のう(卵)が3個見つかりました。発見後は速やかに駆除活動を行い、発見場所となった公園と半径500m以内のそのほかの公園にも注意喚起の看板を設置。現在でも担当の職員が定期的に見回りと消毒を行っている」(三鷹市生活環境部)そうで、付近の住民もすでに落ち着きを取り戻しています。


セアカゴケグモってどんなクモ?

そもそもこのセアカゴケグモはオーストラリアが原産。先にも述べたように日本では1995年に発見されました。成虫の体長は約1センチ、脚を広げると3センチ程度で腹部背面に赤色の縦すじ模様、腹面に赤色の紋があるのが特徴です。パッと見、男の子の好奇心をくすぐる、なかなか攻撃的な姿を姿をしていますが、攻撃性はありません。

セアカゴケグモ

セアカゴケグモ(愛知県衛生研究所)

95年の発見以降、毎年のように咬傷報告がありますが、どれも軽症。咬まれたときの痛みについては、文献によって激しい痛みとも、チクっとした痛みともさまざまに記されており個人差が大きいようです。毒は神経毒のアルファラトロトキシン。

環境省によると「局所の疼痛、熱感、痒感、紅斑、硬結、区域リンパ節の腫張が生じます。通常は数日で症状は軽減しますが、時に脱力、頭痛、筋肉痛、不眠、などの全身症状が数週間継続することがあります。重症例では進行性の筋肉麻痺が生じます」とのこと。

古くはオーストラリアで死亡例の報告があるものの、血清開発後はそれほど重篤な症状になることは稀。ただしアレルギー体質の人の場合はアナフィラキシーショックに注意が必要です。

>>つぎのページではクモが潜む場所、咬まれないための対策をご紹介