腹部背面の鮮やかな赤い模様が特徴(国立感染症センター)
関西地区では大阪湾沿岸を中心にすでに定着していると言われているセアカゴケグモ。過去、このクモに咬まれた被害は主に7月から10月に集中しているようですが、1月にも同様の事故の報告があるため、油断はできません。
キャンプなど野外で危険な生物との遭遇機会も増えるこの時期に、今一度セアカコケグモの基礎知識とその対処法についてまとめてみたいと思います。
三鷹市の市街地で発見されたことの驚き!
三鷹市でセアカゴケグモが発見された公園
今回、三鷹市で見つかったのは近隣に小中学校もあり、マンションが立ち並ぶ市街地。発見時の様子を三鷹市にうかがいました。
注意喚起の看板を設置
セアカゴケグモってどんなクモ?
そもそもこのセアカゴケグモはオーストラリアが原産。先にも述べたように日本では1995年に発見されました。成虫の体長は約1センチ、脚を広げると3センチ程度で腹部背面に赤色の縦すじ模様、腹面に赤色の紋があるのが特徴です。パッと見、男の子の好奇心をくすぐる、なかなか攻撃的な姿を姿をしていますが、攻撃性はありません。セアカゴケグモ(愛知県衛生研究所)
環境省によると「局所の疼痛、熱感、痒感、紅斑、硬結、区域リンパ節の腫張が生じます。通常は数日で症状は軽減しますが、時に脱力、頭痛、筋肉痛、不眠、などの全身症状が数週間継続することがあります。重症例では進行性の筋肉麻痺が生じます」とのこと。
古くはオーストラリアで死亡例の報告があるものの、血清開発後はそれほど重篤な症状になることは稀。ただしアレルギー体質の人の場合はアナフィラキシーショックに注意が必要です。
>>つぎのページではクモが潜む場所、咬まれないための対策をご紹介