ジャン=ポール・エヴァン氏いわく「自分のチョコレートへの情熱は、そう、以前からきっとそうだろうと思われてきたことを確証する形になるけれど、自分のチョコレートへの情熱にはfolie(狂気)が入っているのです!」と。
でも安心してくださいね。エヴァン氏のfolieはあくまでもとても甘くてやさしいもの。今回は「Folie Douce(甘美な狂気)」をテーマに作られた、クリスマスシーズンのビュッシュ ド ノエルやテーブルセンターピースをご紹介します。
ビュッシュ マブール
これがビュッシュ??と思わず言いたくなってしまう、球体のビュッシュ!今シーズンの「フォリ ドゥース」を象徴する存在です。ショコラノワールの球体の中には、ヴァンショー(ホットワイン)風味のクレムー(ムースとババロアの中間くらいやわらかなもの)がたっぷり。目の前に現れると食べ方に戸惑うこと間違いなしですが(笑)そこはえいっ、とお好きなようにいただいてしまいましょう。
中心部はオレンジコンフィとジンジャー風味の2枚のマカロン生地にはさまれたショコラノワールのガナッシュです。ぱくっとかじるとホットワインの香りが広がり、体があたたまりそう。さくっ、ふわっとしたマカロン生地の食感、そしてガナッシュが分厚いのも幸せ。
名前になっているマブール(Maboule)=「常軌を逸した」という意味。でもマブールをMa Bouleとすると「私のボール」という意味にもなるんですよ。ユニーク!
ビュッシュビーハッピー
名前が「しあわせでいよう」だなんて、狂おしいほどにまっすぐなメッセージ!見た途端、私はくすぐったい程にハッピーにならざるを得ませんでした(笑)このビュッシュは、エヴァン氏の1960年代のクリスマスの楽しい思い出をイメージしているそう。フランスではクリスマスは家族が集まり楽しむ、伝統的なお祭りなのです。
フルーティな香りが特徴のマダガスカル産のグランクリュカカオのビスキュイ、ショコラノワールのムース、そして3種のフルーティーなジュレが魅力的です。カットすると・・・
可愛いでしょう?私はあかりが灯った3つの小窓があるお家をイメージしました。イチゴ、ユズ、ロゼ・シャンパーニュをカクテルにしたジュレのあかりの小窓から、楽しくはじける笑い声が聞こえてくるかのよう。
甘さを抑え、それぞれの素材の風味をしっかりと引き立たせながら、マダガスカル産カカオを使ったショコラノワールとぴたりとマリアージュ。味わってもとびきりハッピーなビュッシュ ド ノエルでした。
ビュッシュ タンブレ
散りばめられたショコラの切手は、カカオのオリジンを巡る旅に、私達を誘っているのです!ペルー産カカオのムースがたっぷりと入ったチョコレート好きのためのビュッシュです。口溶けのよいビスキュイ、そして底に敷かれたサクサク食感のヌガティーヌのフィユテがアクセント。
ご覧のとおり、まさにチョコレートが主役!エヴァン氏がセレクトしたカカオ本来の美味しさそのものをいくつもの食感とともに堪能できます。
フランス語で、タンブル(Timbrée)=「切手が貼られた」という意味以外に「頭がヘン」なんて意味もあるんですって。チョコレートが狂おしいほどお好きな方は、是非こちらをどうぞ!
フォリ ドゥ ショコラ
冷凍配送のケーキもあります。持ち運びのできるビュッシュ、がコンセプトです。ショコラノワールのタブレットの中には、カカオとアーモンドのビスキュイや、ナッツとスパイスの香りを持つヴェネズエラ産グランクリュカカオの軽いムースがいくつもの層になっています。
いつでも旅立ちの支度が出来ている「Grobe-Trotteur(グローブ・トロッター)」のようなガトーがイメージだそう。素敵。夢がありますね。
>>次のページでは、チョコレートで作った2014年クリスマスシーズン限定のテーブルセンターピースをご紹介します。