世界遺産/ヨーロッパの世界遺産

アウシュヴィッツ - ビルケナウ/ポーランド(5ページ目)

ユダヤ人ら数十~数百万人が殺されたといわれる負の遺産、アウシュヴィッツ - ビルケナウ。ここには誰もが忘れてはならない世界遺産の大切なメッセージが込められている。アウシュヴィッツに触れて世界遺産をもう一度考えてみよう。

長谷川 大

執筆者:長谷川 大

世界遺産ガイド

アウシュヴィッツへの道

第一収容所6号棟に掲げられている囚人たちの顔写真。収容されると三面から顔写真を撮影された ©牧哲雄

第一収容所アウシュヴィッツ6号棟に掲げられている囚人たちの顔写真。収容されると三面から顔写真を撮影された ©牧哲雄

■エアー&ツアー情報
玄関口は首都ワルシャワかクラクフ。日本から直行便はないので、アムステルダム、ウィーン、フランクフルト、パリ、ロンドンなどヨーロッパ各都市を経由する。格安航空券で10万円前後から。

アウシュヴィッツはオシフィエンチム駅が最寄駅となるが、クラクフを拠点にすることをオススメする(ツアーではたいていクラクフが拠点)。クラクフはワルシャワからバスで3時間弱。クラクフからオシフィエンチムは電車で1時間30分前後。

■周辺の世界遺産
聖キンガ礼拝堂

ヴィエリチカ岩塩坑の聖キンガ礼拝堂。岩塩層の中にある地下101mに位置する大ホール ©牧哲雄

クラクフには「クラクフ歴史地区」「ヴィエリチカ・ボフニャ王立岩塩坑」というふたつの世界遺産があり、クラクフとアウシュヴィッツの間には「カルヴァリア・ゼブジトフスカ:マニエリスム様式の建築と公園の景観複合体と巡礼公園」という世界遺産もある。

さらに、ワルシャワも「ワルシャワ歴史地区」として世界遺産登録されているので、ワルシャワinの自由旅行の場合、これだけで5か所の世界遺産が回れることになる。

 

アウシュヴィッツのベストシーズン

第二収容所収容棟のベッド。腐ったワラを敷いた三段ベッドの一段に数人が詰め込まれた

第二収容所ビルケナウの収容棟のベッド。腐ったワラを敷いた三段ベッドの一段に数人が詰め込まれた

夏の最高気温は20~25度と温暖だが、冬の最低気温は-15~-10度にもなる。降水量は多くなく、もっとも雨の多い6~7月でも東京の冬より少し多い程度。寒さを避けたければ春から秋がオススメ。9月は木々が黄色に染まることから「黄金の秋」と呼ばれ、日本の秋同様、様々な食材が旬を迎える。

世界遺産基本データ&リンク

生と死を分ける鉄条網 ©牧哲雄

凍てつく鉄条網。収容された人々がこちら側に出ることをどれほど願ったことだろう ©牧哲雄

【世界遺産基本データ】
登録名称:アウシュヴィッツ - ビルケナウ
ナチスドイツの強制絶滅収容所 [1940-1945]
Auschwitz Birkenau
German Nazi Concentration and Extermination Camp [1940-1945]

国名:ポーランド共和国
登録年と登録基準:1979年、文化遺産(vi)

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