頭痛だけではない片頭痛の症状
辛い片頭痛の症状。その原因とは?
近親者に頭痛持ちの方が多いことから、遺伝的な要素があるとも考えられています。片頭痛が起こるきっかけは、精神的または肉体的ストレス、それらストレスからの解放、月経などによるホルモンバランスの変化、寝不足、飲酒、音、光、温度の変化など様々なきっかけで発生します。一部の人では片頭痛が起こる前に、目の前にギザギザした光や歯車(閃輝暗点:せんきあんてん)が見えるなどの前兆を伴うことも特徴の一つです。
頭痛の種類は片頭痛以外にも緊張型頭痛や群発頭痛などがあり、診断の際に国際頭痛学会は「5, 4, 3, 2, 1基準」などを用い、これにあてはまる場合は片頭痛とされています。また、頭痛に前兆が伴う場合は以下のうちのどれか二つにあてはまれば片頭痛と診断されます。
- 5回以上の発作
- 4時間から3日に渡る発症持続
- 片側だけの発症、拍動性、中程度から激しい程度の痛み、日常的な身体の回避やそれによる症状悪化、のうち2つ以上当てはまる
- 吐き気や嘔吐、羞明、音声恐怖のうち1つ以上当てはまる
危険な頭痛の兆候
これらに当てはまらない場合は群発頭痛や緊張型頭痛といった可能性が考えられます。また、片頭痛をはじめ群発頭痛や緊張型頭痛は一次性頭痛と呼ばれていますが、二次性頭痛の原因は脳腫瘍や脳血管疾患が原因になります。以下のような頭痛が発生した場合、速やかに医療期間を受診する必要があるでしょう。- 突然の頭痛
- 今まで経験したことがない頭痛
- いつもと様子の異なる頭痛
- 頻度と程度が増していく頭痛
- 50歳以降に初発の頭痛
- 神経脱落症状を有する頭痛
- がんや免疫不全の病態を有する患者の頭痛
- 精神症状を有する患者の頭痛
- 発熱・項部硬直・髄膜刺激症状を有する頭痛
片頭痛の原因とは?
片頭痛の原因はまだ完全には解明されておらず、以前は血管が拡張して頭痛が起こると考えられていました。しかし現在では、脳に片頭痛を起こす発生器のような場所があり、そこが刺激されると前兆や頭痛が起こるとする中枢起源説や、何らかのきっかけで三叉神経が刺激され、その終末から炎症を起こす物質が放出され血管の周りに炎症反応が起きた結果三叉神経から脳に痛みが伝達されるとする三叉神経血管説が有力になってきています。片頭痛の症状には現在では主に薬物による治療が一般的であり、また症状を誘発するような環境を避けることが大切であるとされています。
こうした片頭痛の基礎知識を踏まえて、東洋医学の視点から片頭痛を考え、症状の改善に効果があると思われるツボについて紹介していきます。