素直に謝れないときに言ってみよう!? 『ごめんやさい』

絵本『ごめんやさい』に出てくるカラフルな野菜ちゃんたちの世界。元気いっぱいに遊ぶ毎日の中で、色々なトラブルが発生します。みんな全く悪気はないのですが、まあ、仲間が多ければ、日々の小さな衝突はつきもの。でも野菜ちゃんたちは、いやな思いをしたことを率直に伝えたり、失敗を隠そうとした仲間にすぐ「そうじゃないよ」と教えてあげます。そして、いやな思いをさせてしまった方の野菜ちゃんたちも、素早くおわびの気持ちを伝えます。野菜ちゃんたち独自のおわびの言葉「ごめんやさい」で! 風通しの良い仲間関係が心地よく感じられます。

 


「ごめんなさい」が言えない気持ち

うっかりしちゃったり、わざとじゃなかったり、悪気はないけれど調子に乗ってしまったり、ちょっと配慮が足りなかったり……。子どもの世界でも大人の世界でも、気づかないうちに相手にいやな思いをさせてしまうことって、ありますよね。そのことに気づいて「しまった!」「悪かったなあ」と思っても、時と場合によって、素直に謝れない気持ちになったり、モヤモヤした気持ちで仕方なくごめんなさいだけ言っておいた、などということも、誰でも経験したことがありそうですね。

気づいて謝れればいい方で、知らぬうちにちょっとした人間関係のわだかまりがどんどん大きくなっていることもあったりして……。大なり小なり人間関係のトラブルは、 初期段階の解決も大事ですよね。自分が悪くない時でも、「負けるが勝ち」という場面もあります。


ユーモアが平和を招く

小さな子どもを育てていると、物の取り合いが起き始める1~2歳代から同じ空間にいる子との感情の衝突も頻発するようになり、そのたびに親たちは「ごめんなさいしよう」「いいよ、だいじょうだよね」と我が子たちに繰り返し声をかけます。元気に子どもらしく遊んでいる世界の中で感情の衝突があるのは当然のことで、そのたびに周りの大人がフォローしながら「ごめんなさい」「いいよ」のやり取りを繰り返し、他者との関係を体得していきます。それでも、自我や自尊心の育ちによって、「ごめんね」が素直にいいづらくなる時期もあります。そんなとき、「人にいやな思いをさせたり悪いことをしたときは謝らなきゃいけないでしょ!」と正論をぶつけられるよりも、こんなユニークな絵本を通して、「ごめんやさい」「いーいーよー」のやり取りでみんなが笑顔になる様子を見れば、幼い子も何かを自然に感じることができそうです。

そして、素直になれずに大切な存在とけんかしてしまっている頑固な大人たちにもおすすめしたい『ごめんやさい』の絵本。「ごめんね」「悪かったよ」この一言は、少なくとも膠着状態を抜け出すきっかけになりそうですね。「ごめんやさい!」がはやったら、巷にもっともっと笑顔が増えそうです!


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