健康よりも省エネ重視!?光が人体に与える影響
写真3.いろいろな光源
家庭用の光はおもに蛍光灯や白熱灯ですが、最近ではそれらがLED電球へ置き換えられようとしています。異なる光源でも光色が似ていれば、一見すると同じように見えますが、実は光源の種類が変わると、含まれる波長は異なり、性質も大なり小なり違ってくるのです。
写真4.白熱灯の分光スペクトル
現在販売されているLED電球の多くは、青色のLED素子に蛍光体を重ねて電球色や白色がつくられているため、このような結果になります。実際、睡眠や覚醒にどれくらい影響があるかはまだ研究段階で、はっきりしたことは言えませんが、例えばベッドルームで長年上記のようなLED(近い将来、改善型のLEDが市販されると思われますが・・・)で生活した場合、間接的に何らかの影響を受けることが推測できます。
写真5.電球色の三波長蛍光灯の分光スペクトル
LEDは、省エネやランプの取り換えの手間が省けるなどメリットも多く、階段や吹き抜けなど様々な場所での使用が推奨されます。また色温度が変えられたり、調光ができたりと用途や時間に合わせて、光を操作できるものもあり魅力的です。
さらに、波長領域だけでなく、明るさや眩しさも、特に目の健康に大きく関与しているため、様々な観点から照明を考えていく必要があります。今後、光源の選択肢が増える中で、健康と光の問題にも関心を持っていただければと思います。