旧館の10倍の展示スペース 新アクロポリス博物館
新アクロポリス博物館ではエレクティオン神殿の女性像のオリジナルは必見
有名建築家によるモダンなデザイン、様々な工夫が凝らされた博物館で、貴重な古代の大理石彫像やパルテノン神殿のレリーフなどが数多く展示されています。アクロポリスの丘の旧館に比べ約10倍の展示スペースになりました。
入口周辺とグランドフロアの床は強化アクリルガラスで、博物館の下に位置する遺跡が足元に広がるユニークな造りです。展示作品を鑑賞しながら、グランドフロアから1Fへはスロープ式にのぼっていきます。1Fはたっぷりと自然光が射しこむ現代的なガラスギャラリーで、古代の大理石展示作品との対比が見事な空間です。
また1Fで必見なのはアクロポリスのエレクティオン神殿の南側で、柱として機能していた女性像5体です。アクロポリスにあるものはレプリカで、ここに展示されているものがオリジナルです。女性像の後姿までしっかり見ることができ、結われた髪の毛などの精緻な作りは何度見ても感銘を受けます。
2Fはカフェ&レストラン、ミュージアムショップなどがあります。カフェ&レストランも世界の最も優れたミュージアムレストランの5位に選出されたことがあります。屋外のカフェテラスは700平方メートルの広さを誇り、アクロポリスやリカヴィトスの丘を眺めながら飲食を楽しめます。博物館の開館時間に合わせて営業していますが、毎週金曜日は22時まで開館しているので、レストランは深夜0時まで営業しています。
2013年の2月からはギリシャの伝統的な朝食メニューもスタート。旬のフルーツやサラダ、各種フレッシュジュース、ホームメイドのパンやジャム、名産のヨーグルトやハチミツ、伝統的な手づくりパイやパンケーキ、卵料理など美味しそうなメニューが盛りだくさんです。当初は週末のみでしたが、現時点では毎日、お昼の12時までオーダーできます。早めの時間に展示作品を鑑賞した後、眺めのよい空間でゆっくりとブランチを楽しむのもいいですね。
ミュージアムショップも展示作品をモチーフにしたお洒落な文具、Tシャツ、マグカップなど、お土産グッズが充実しています。
3Fのパルテノンギャラリーも必見のスペースです。一面のガラス窓の外に実物のパルテノン神殿を眺めながら、それぞれの辺の長さや比が同じように再現された原寸大展示で現存している大理石のレリーフを見学できます。非常にわかりやすくパルテノン神殿の構造を理解することができます。
独立記念日の3月25日、国会記念日の10月28日など、無料で入館できる日もありますが、かなり混みあいます。また館内でのコンサートやレストランでの特別なメニュープランなど、興味深いイベントがよく開催されているので、滞在期間が決定したら、その期間のイベントをサイトでチェックしてみるのもおすすめです。
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■新アクロポリス博物館
住所:15 Dionysiou Areopagitou Street
TEL:210-9000900
開館時間:4月~10月の月曜 8:00~16:00 火曜~日曜8:00~20:00 金曜のみ ~22:00
※11月~3月の火曜~木曜 9:00~17:00、金曜のみ~22:00、土日 9:00~20:00
休館日:月曜、1/1、5/1、12/25、26
※その他、復活祭など毎年変動する祝祭日による休館、開館時間の変更、入館料無料日などは上記リンクの公式ウェブサイトよりVisit→Hours&Ticketingで要確認
料金:5ユーロ
アクセス:地下鉄ライン2(赤のライン)アクロポリス駅下車、徒歩約3分