ギリシャ/アテネ

アテネの古い街並みが遺る、散歩が楽しいプラカ地区

アクロポリスの麓に広がり、特別保存地域として古い街並みが遺されているプラカ地区。細く入り組んだ路地、小さな古い家々の風景は独特で、気ままに散歩するのが楽しいエリアです。アクロポリスとの共通チケットになっている歴史的な見所も多く点在しています。美味しいタベルナ、人気のカフェバー、土産物店なども軒を連ねます。

有馬 めぐむ

執筆者:有馬 めぐむ

ギリシャガイド

アクロポリスとの共通チケットで入場できる遺跡や博物館が点在

plaka

観光客でいつも賑わうプラカ地区

プラカはアクロポリスの麓に広がり、歴史的な街並みが保たれている地区です。旅行者が気ままに散歩するのに最も楽しいエリアでしょう。細く入り組んだ路地に古い家並みがひしめくように立ち並び、独特の雰囲気を醸し出しています。観光客が多いので、カフェやタベルナ、バー、土産物店などが軒を連ねています。アテネのランドマーク、アクロポリスとその周辺の記事で紹介しているアクロポリス周辺の見所の後にまわってもいいし、アテネ観光の拠点シンタグマ広場周辺の記事のシンタグマ広場からも気軽に散歩することができます。

アクロポリスとの共通チケットで入場できる見所が多いので、今回はアクロポリス周辺からプラカ地区の見所をまわり、シンタグマ広場に抜けるコースとしてご紹介していきます。

古代墓地ケラミコスの遺跡と博物館

アクロポリスから「ティシオ」駅(ISAP地下鉄のライン1、緑のライン)方面に向かって歩き、古代アゴラを通過して、ケラミコスへ。地下鉄を利用する場合は「ケラミコス」駅(ライン3、青のライン)からすぐです。

古代墓地だったケラミコスの遺跡と博物館は、アクロポリスとの共通チケットで入場できます。この地ケラミコスには陶器をつくる職人が多く住んでいたので、それがセラミック(陶器)の語源になったとも言われます。博物館には墓地から発掘された精緻な細工が施された陶器や墓石などが展示されています。

<DATA>
■ケラミコス
TEL:210-3463552
住所:148 Ermou St. 
開場時間:8:00~20:00 
※開場時間は季節によって変動するので冬季は特に要確認
休館日:1/1、3/25、5/1、12/25、26
※その他、復活祭など毎年変動する祝祭日による閉業日あり
料金:アクロポリスとの共通チケット12ユーロ、単独チケット2ユーロ

古代アゴラ ヘファイストス神殿、アタロスの柱廊博物館は必見 

agora

アタロスの柱廊博物館(写真中央 長さ約115m、幅約20mの2階建ての建物)を望む

ケラミコスを見終わって、ティシオ駅の方向に戻ると広大な古代アゴラが姿を現します。古代アゴラもアクロポリスとの共通チケットで入場できます。

アゴラとは市場という意味ですが、古代においてはもっと広範囲な意味があり、政治、経済、文化の中心地でした。商店が軒を連ね、人々が買物をしたり、評議会場や裁判所などの公的機関が設置され、意見交換や情報収集をしたりする生活の拠点だったのです。哲学者や政治家の演説もよく行われ、ソクラテスやプラトンもこの場所で教えを説きました。

古代アゴラにある紀元前5世紀頃に建立されたヘファイストス神殿は、ギリシャの数多くの遺跡の神殿のなかでも、最も原型を留めており、見応えのある神殿です。ギリシャ神話のオリンポス12神のひとり、火と鍛冶の神ヘファイストスを祀っているという説が最も有力です。

アタロスの柱廊博物館(古代アゴラ博物館)も必見。ギリシャの遺跡のなかで唯一、完全に復元された建造物です。長さ約115m、幅が20mの2階建ての建物で、ドリス式やイオニア式の美しい列柱が立ち並びます。古代アゴラで発掘された貴重な出土品の大半が展示されています。

古代アゴラには他にもアグリッパの音楽堂などがあります。

<DATA>
■古代アゴラ
TEL:210-3210185
住所: 24 Adrianou St.
開場時間:8:00~15:00 
※開場時間は季節によって 変動するので冬季は特に要確認
休館日:1/1、3/25、5/1、12/25、26
※その他、復活祭など毎年変動する祝祭日による閉業日あり
料金:アクロポリスとの共通チケット12ユーロ、単独チケット4ユーロ

ローマ時代のアゴラ、ローマン・アゴラ

romanagora

ローマ時代のアゴラ、ローマン・アゴラ

ローマン・アゴラはローマ時代初期のアゴラの跡です。古代アゴラは次第に住宅地へと変化を遂げ、その後、ローマン・アゴラが文化の拠点として栄えました。今は石柱跡が遺されていますが、中庭は柱廊で囲まれていました。大理石でできている八角形の風の神の塔は、正確な8方位を示し、1世紀頃の天文学者によって建てられたもの。建設当時は日時計、水時計、風見の機能があったと言われています。壁には8面それぞれの方角の風の神々が浮き彫りにされています。ローマン・アゴラは破壊と修築が繰り返されつつも、19世紀まで市場として使用されたりと、アテネの商業の中心地でした。

<DATA>
■ローマン・アゴラ
TEL:210-3245220
住所:Pelopida & Eolou St.
開場時間:8:00~18:00 
※開場時間は季節によって 変動するので冬季は特に要確認
休館日:1/1、3/25、5/1、12/25、26
※その他、復活祭など毎年変動する祝祭日による閉業日あり
料金:アクロポリスとの共通チケット12ユーロ、単独チケット2ユーロ
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