IKEA(イケア)に学ぶ!ベッドルーム・洗面所の収納アイデア実例
「ベッドを置くと部屋がいっぱい」「洗濯していると洗面台が使えない」「収納家具や持ち物の置き場所がないから片付かない」。狭いからと諦めていませんか?「今日の始まりと終わりをステキな場所で」をコンセプトにした、IKEAスタイルのコーディネートにはヒントがいっぱい!限られたスペースを有効活用した上手な収納を実現した寝室や洗面所のおしゃれなレイアウトを、その実例と一緒に見ていきましょう。1. 6畳の和室にベビーと夫婦用ベッドルーム
和布団なら広げたり畳んだりできるので、6畳の部屋でも寝室として十分に使える広さです。ところがベッドを置くとなると、場所をとるので部屋の使い勝手が悪くなってしまいます。でも、セミダブルのベッドなら、和布団2人分よりも小さなスペースでOK。イケアでは、さらにベビーベッドとミニサイズのソファを置くことを提案しています。壁側に整理ダンスとベビーベッドを並べて、ベッドに背を向ける形でソファを配置。このひと部屋で授乳もできて、編み物など趣味の時間を持つことができます。
また、和室ならではの長押を利用すれば、お気に入りのモノを飾って楽しむことも可能です。押し入れの中には収納システムを入れて、クローゼットとして活用。ベッド下に予備の寝具をしまえば、寝室に必要な収納をたっぷりとることができます。
6畳を女子部屋として、お洒落にアレンジする例も見てみましょう。
2. 6畳の女子向けベッドルーム
マンションでも戸建て住宅でも、個室は6畳くらいの広さがほとんど。そして、そこを子ども部屋として使うとしたら、ベッドと机と棚を配置するという家庭が一般的です。やがて子どもが成長して社会人になる頃には、部屋に求める機能が変わってきます。学生のときには学業優先でしつらえていても、年頃になれば自分の居場所に相応しい部屋づくりがしたくなるはず。さらに、自室で趣味や仕事ができるよう、書斎の役目も果たす部屋へと変化していくことが予想されます。
でも、広さはそのままですから、部屋の使い方にはアイデアが必要。そこで、注目したいのがベッド選びです。夜は眠るためのベッド、昼間はくつろぐためのソファとして使えるデイベッドなら、一つで両方の使い方ができます。さらに、引き出し収納が付いていると、そこに枕や布団がしまえるので、昼用へのチェンジも簡単です。
ベッドがコンパクトになると、デスクコーナーが作りやすくなるだけではなく、ラウンジチェアを置くような余裕のスペースが生まれます。この部屋づくりは、ひとり暮らし用の賃貸住まいにも応用できるアイデアです。
広さが8畳になると使い方がもっと広がります。
3. 8畳でセミダブル2台のファミリー向けアレンジ
小さな子どもがいる家庭では、親子が同じ部屋で眠るといったケースは少なくありません。畳の部屋で和布団を使う場合は、通常の布団を2組並べて使うのですが、ベッドにするとしたらどうでしょうか。クイーンやキングサイズといった大きいベッドを置く方法もありますが、いったん設置してしまうと部屋の使い方が限られてしまいます。子どもが成長すれば、自分の部屋で寝るようになるのですから、ベッドを2台並べて配置。将来的には、1台を子ども部屋に移動することを想定した使い方を、イケアが提案しています。
部屋の広さは8畳で、セミダブルのベッドを2台並べて配置。ただ眠るだけではなく、休日にはそこで朝食をとったり読書をしたり、居間のような使い方を想定しています。そして、ヘッドボードのないベッドを使って、収納棚を組み合わせるのが特徴的です。
ベッドの枕側に背を向ける形で棚を置くことで、ヘッドボード代わりに。部屋の使い方が変わったら、棚を分割して他の部屋に移動して使うことができます。
男性にもウケのいいアレンジを試してみてはいかが?
4. 8畳の新婚カップル向けベッドルーム
結婚後に二人で始める新生活のスタイルには、大きく2つのパターンがあります。一つは新居を購入または賃貸すること、もう一つはどちらかが所有しているか借りている場所に住むといった具合。後者の場合は、生活に必要な家具や道具がすでにあるので、新たに加えるものがあるとしても、制約があるので調整が必要になります。
前者の場合は、2人の生活条件に合った物件を見つけることが大きなテーマ。それぞれがすでに持っているものを、そのまま持ち込んでしまうとスペースが足りなくなってしまいます。新居への引っ越しを機に、ものを整理することが肝心です。
近ごろは、賃貸でも借主がリフォームできる物件があったり、スタジオタイプで広い空間を自由にアレンジできる物件もあったりするなど、選択肢が広がっています。
いずれにしても、部屋づくりにあたっては、2人の好みを上手に反映した形で進めていきたいものです。イケアが提案している8畳の寝室の場合は、夫がリードしたインテリアになっています。自宅で仕事をしたり趣味に打ち込んだりできるよう、窓からの眺めをワークスペースに取り入れて、眠るスペースへと緩やかにつなげるといった部屋づくりが特徴です。
ベッドの枕側の背後にクローゼットを設けるのがイケアスタイル。眠る時の視界に収納が入らないよう配慮されています。洋服は扉のあるクローゼットで隠す収納に、コレクションの品はガラス扉で見せる収納にする。これは、リビングをアレンジするときと同じ美意識です。
広さを10畳にすると憧れ部屋にグっと近づきます。
5. 10畳でシングルベッド2台のシニア向け
「和布団に馴れているから落ち着いて眠れる」という人もいることでしょう。畳んでしまえば部屋が広く使えるというメリットもあるのですが、布団の上げ下ろしに負担を感じる人も多いようです。また、年齢が高くなるにつれて、高さのない和布団から立ち上がったり腰を下ろしたりするだけでも、身体に負荷がかかります。
一方で、子どもたちが独立して夫婦2人だけの生活になったときに、リタイア後のライフスタイルを考えて、住まいをリフォームするケースもあることでしょう。「ホテルの客室みたいな空間で過ごしたい」という憧れから、寝室を広げたくなるかもしれません。たとえば、10畳の広さがあるとどんな部屋づくりができるでしょうか。
ホテルのツインベッドルームにならって、シングルベッドを2台配置。枕もとにはナイトテーブルも欲しいところです。さらに、夫婦それぞれが趣味を楽しめるような場が持てて、お互いを尊重しあいコミュニケーションが図れるのが理想。
寝室でゆったりと落ち着いた時間が過ごせるように、クローゼットは扉付きでインテリアに溶け込むように仕上げます。クローゼットも夫用と妻用に分けて、干渉し合わない使い方にしておくといいでしょう。
次は、洗面所を使いやすくアレンジした例をご紹介します。
6. 1.5坪のバスルーム
私たちには、浴槽につかって洗い場で身体を洗うという入浴習慣があります。欧米のように、浴槽とシャワーがあればいいという浴室の造りではありません。ユニットやシステムバスといったスタイルが普及していますが、それでもやはり洗い場が必要です。近ごろは浴室づくりへの関心が高まっているため、テレビやオーディオ、ジェットバスなど高度な設備機器を設置するケースも。浴槽も浴室も広くなってきています。その一方で、従来通りの広さ1.5坪に、浴室と洗面所を設ける住宅もあります。その場合に困るのが、洗面所まわりの収納不足です。
イケアが行った家庭訪問調査でも、洗面台のまわりが散らかりやすいという結果に。歯磨きにしても家族で一つではなく一人一つといった具合に、家族それぞれがグルーミンググッズを持つようになっています。それなのに、収納できる場所が増えていないので、出しっ放しになっても仕方がないのが現状です。
そこでイケアが提案するのは、シンプルな洗面台とトール収納のセット。洗面用品、タオル、着替えなどをしまう収納はコンパクトにまとめ、空いたスペースにランドリーバスケットを配置。壁には使用中のタオルや頻繁に使う小物を吊り下げ収納にして、スペースを節約しています。
洗面所と洗濯スペースを両立させるには?それもアレンジ次第です。
7. 洗面・洗濯機能を集約した部屋づくり
洗濯からアイロンまでできる家事室があるといいのですが、広い家でない限り思うようにはいきません。住まいによっては洗濯機を組み込んだキッチンもありますが、多くの場合は洗面所に設置するようになっています。そうなると、洗面所では洗顔、歯磨き、メイク、着替えのほかに、洗濯という家事が加わります。洗濯物を置く、仕分けする、しみ抜きする、生乾きのものを一時的に干すといった行為のほか、洗濯に必要な道具を置く場所も必要です。こうした行為と道具が入り乱れないよう片側を洗面コーナーに、片側を洗濯コーナーにして上手に使い分けをします。
特に洗濯コーナーには、イケアが提案するように壁付けのラックを取り付けて、小さな空間でも圧迫感のない方法で、収納や一時干しができると便利です。しかも風の通りも良いので、湿気によるカビの心配がいりません。
快眠にとっては収納もインテリアも大事です。イケアのストアには収納実例がいっぱいあります。子ども部屋は、たった3畳の広さでも素敵にアレンジ。
UR賃貸もイケアが手掛けると、シンプルな北欧スタイルに変身します。
取材協力
イケア・ジャパン株式会社
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