初秋の鎌倉の風物詩 面掛行列

毎年9月18日は、神奈川県の無形文化財にも指定されている、奇祭「面掛行列」が奉納される日。祭りが行われる長谷の御霊神社へ行ってみましょう。

まずは、江ノ電で鎌倉駅から長谷駅へ移動。御霊神社は長谷寺のちょうど裏手にあります。鎌倉彫の「白日堂」さんのところから路地に入っていくと近道です。
面掛行列

面掛行列

「面掛行列」は別名「はらみっと行列」ともいいます。かつて、鎌倉幕府を開いた源頼朝が里の娘を懐妊させてしまい、その口止めのため、年に一日限り住人に許した無礼講の名残ともいわれ、面をつけた十人衆が町を練り歩きます。

13:00~14:00
「面掛行列」の出発に先立ち、御霊神社境内で神楽が奉納されます。
湯立神楽(鎌倉神楽)

湯立神楽(鎌倉神楽)

この神楽は「湯立神楽」といい、沸かしたお湯で、祓(はら)いと吉凶を占う湯立の神事の意味合いがあります。かつては鶴岡八幡宮の神職によって演じられたことから、「鎌倉神楽」ともいわれます。

14:30
御霊神社下の住宅地から面掛行列が出発。笛、太鼓などのお囃子、天狗の面をかぶった猿田彦(さるだひこ)、獅子頭(ししがしら)をかつぐ人の後に、面掛行列が続きます。

行列は、爺(じい)・鬼・異形(いぎょう)・鼻長(はななが)・烏天狗(からすてんぐ)・翁(おきな)・火吹男(ひふきお)・福禄寿(ふくろくじゅ)・おかめ・女の十人衆。

行列の9番目に続く妊婦は、伝説で頼朝に孕(はら)まされたといわれる娘。大きなお腹をさすりながら通り過ぎていきます。
「おかめ」は頼朝に孕まされたといわれる娘

「おかめ」は頼朝に孕まされたといわれる娘

祭りに使われる面は、仏教布教のために上演された伎楽や舞楽・田楽などに使われる種類の面です。

ちなみに御霊神社は「鎌倉・江の島七福神めぐり」の「福禄寿」に指定されており、この祭りで使う「福禄寿」の面が、七福神の福禄寿。面はふだん御霊神社の収蔵庫に保管されていて、正月の「七福神めぐり」の時期などは、収蔵庫の扉を開けて一般公開しています。

<DATA>
■御霊神社
住所:鎌倉市坂ノ下4-9
アクセス:江ノ島電鉄「長谷駅」徒歩3分
地図 → 神奈川県神社庁ホームページ
面掛行列参考情報 → 楽しい鎌倉 面掛行列

秋の鎌倉の見所

最後に、紅葉が訪れる前の9月・10月頃の、その他の鎌倉の見所をご紹介します。ちなみに、鎌倉で紅葉が見頃をむかえるのは、例年、11月下旬から12月上旬頃です。

■鶴岡八幡宮の例大祭
毎年9月14日から16日までの3日間、例大祭が行われ、流鏑馬(やぶさめ)神事などが執り行われます。

■鎌倉薪能
毎年、10月に鎌倉宮(大塔宮)で行われる「薪能(たきぎのう)」は、秋の鎌倉の風物詩。屋外で、かがり火のほのかな明かりの中で舞われる能は、見る者を幽玄の世界に誘ってくれます。

鎌倉の秋の風物詩「薪能」(写真提供:鎌倉市観光協会)

鎌倉の秋の風物詩「薪能」(写真提供:鎌倉市観光協会)


2017年の日程は、10月6日(金)・7日(土)16時開場 17時開演(雨天中止)。チケットは全席指定です。鎌倉市観光協会にお問い合わせ下さい。なお、10月ともなると、日暮れ後は肌寒いので、上着などは必須です。

■鎌倉文学館のバラ
鎌倉文学館の庭園にあるローズガーデンには、およそ190種230株のバラが植えられており、春秋に花を咲かせます。
鎌倉文学館の秋バラ

鎌倉文学館の秋バラ

秋バラは、10月中旬から11月下旬にかけて見頃をむかえます。

■光明寺の十夜法要
材木座の光明寺で、「十夜法要」が毎年10月12日~15日にかけて行われます。
光明寺の「十夜法要」

光明寺の「十夜法要」

普段は比較的静かな光明寺境内ですが、法要期間中は露店もたくさん出て、昔懐かしい縁日の雰囲気になります。また、山門の特別拝観も行われます。

【関連記事】
鎌倉の「絵になる」紅葉スポット5選

江ノ電、観光ガイドには載らない各駅下車旅 鎌倉市編

鎌倉の駅近で自然満喫!祇園山ハイキングコース
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。