「逆質問」も学生にとっては自己アピールのチャンス
企業は「逆質問」でどのように学生のことを知るのだろう。例えば、もし学生が逆質問の返答で「将来、御社はグローバルへの展開についてどのように考えていますか?」と質問したとすれば企業はその学生が「グローバル展開」に興味があると知ることができる。逆に学生が「福利厚生では、どのくらい家賃補助を出してもらえますか?」と聞けば、その学生はその会社の待遇面に興味があることがわかる。
「逆質問」こそ最後に自分をアピールできるチャンスなのだ
もし企業側がその学生をどうしても採用したくて、面接の中で企業をアピールしようとすれば、当然前者の学生には自社のグローバル展開の将来性を説くだろうし、後者の学生には自社の福利厚生の充実度合いを熱く語るだろう。
そういう意味では「逆質問」は学生にとって、自分自身の興味関心や考えなどを知ってもらうことができるチャンスなのだ。
「逆質問」を自己アピールに変える2つのポイント
「逆質問」をうまく自己アピールのチャンスに変えるには、いくつかポイントがある。1つはどんな質問をするにしても「なぜそれを知りたいか?」という理由や目的を一言付け加えて伝えること。そしてもう1つはその理由や目的の中に少しでも「自分は入社後◯◯していきたい」という志や入社後の意欲を加えて伝えることだ。
例えばその企業の将来的なグローバル展開を聞くにしても、漠然と「御社は今後のグローバル展開についてどう考えているのか?」と聞くよりも「今まで国内市場を中心にシェアを拡大してきた御社が今後グローバルにどう展開していくのか大変興味があるので役員の考えをお伺いしたい」と聞きたい理由が加わるだけで目的意識や会社への興味関心の高さが伝わる。
またさらに理由を伝える時や質問後の会話で「私自身学部のゼミでグローバルマーケティングを学び、海外留学の経験もあるので、将来的に世界を舞台に活躍していきたいと思っている」という志や入社後の意欲も伝われば、質問に応える面接官もその学生の将来に期待を持つこともできる。
今まで「逆質問」は面接の中の「難関」や「ピンチ」と捉える学生もいたかもしれないが、それは大変もったいない発想である。
「逆質問」を通じて企業は学生をさらに知りたいと思っている。だからこそ「逆質問」は自分の興味関心や将来の志を伝える貴重なチャンスと考えるべきなのだ。
ぜひ「逆質問」をチャンスにして、最終面接を乗り切ろう!