知っておきたい、クロアチアのホテル事情
ここ10年で日本からの観光客もぐっと増えたクロアチア。これまで共産主義時代のホテルに少し手を加えただけの、設備やサービスがイマイチな「ホテル発展途上国」でしたが、近年では増え続ける観光客と更なる経済成長を見込んで、新しくオープンされたリゾートホテルや、リニューアルオープンしたホテルが増えきています。今回はそんなクロアチアのホテル事情をお伝えします。クロアチアのホテルのシーズン
ドブロブニクやスプリットなどアドリア海沿岸都市のホテルは夏のシーズンになると連日満室になることがしょちゅう。写真はドブロブニクの人気5つ星ホテル・ヒルトン・インペリアル。
まず注意したいのが、クロアチアのアドリア海沿岸のホテルの中には、観光オフシーズンとなる10月~春のイースターの時期頃まで閉館するところがあるという点。一方夏のシーズン中、特に7月~8月にかけてはシーズン前後と比べて宿泊料金が約2倍近くにも跳ね上がるにも関わらず、連日予約の確保が難しいという状況になります。特にスプリットやドブロブニクといった人気観光地の有名ホテルは連日満室だということがしょっちゅう。「現地に到着してからホテルに直接行って当日予約をするつもりでいたら、どこも満室だと断られ、宿の確保が大変だった……」なんてことになりかねません。そのため、夏のシーズン中は旅行の日程が決まったら、できるだけ早めに希望ホテルの予約を済ませるようにしましょう。
>>>クロアチアのホテルの相場については「クロアチアの物価」の記事をご参照ください。
ホテルの星のカテゴリーと料金
ホテルにもこだわりたいという方は4つ星以上、できれば5つ星ホテルに。写真はザグレブを代表する5つ星ホテル・リージェント・エスプラナーデ。
クロアチアのホテルは1~5つ星まであり、ホテルの設備によって格付けされています(1つ星ホテルはほとんど存在しません)。ホテルの格付けには細かい基準が定められているものの、フランスやドイツなど西欧の観光大国と比べると、ホテルの水準が星のカテゴリーに達していないところも時折見受けられます。
一般的に3つ星以下は、日本でいうビジネスホテルのようなシンプルな設備のものがほとんどで、寝るだけなら十分といった感じのものが多いです。そのため、ホテルにはこだわりたいという方は4つ星以上、できれば5つ星のホテルに滞在することをおすすめします。
良い3つ星ホテルと4つ星ホテルの見極めは難しく、「4つ星ホテルなので、そこそこ期待していたのに行ってみてがっかりだった……」という一方、「3つ星ホテルなのに、実際に行ってみたら部屋にもゴージャス感があり、施設・サービス共に4つ星ホテルのような良いホテルだった!」ということも。3つ星ホテルの中には、本来であれば4つ星を掲げることができる基準を満たしているにも関わらず、あえて3つ星ホテルとして登録しているところもあります。特にスプリットやドブロブニクなどホテル激戦区にそのような傾向が見受けられます。これはゲストの事前の期待感と、実際にホテルを訪れた際の印象に、思いがけない良いギャップを与えるため。4つ星以下のホテルの星は目安程度に考えておくといいでしょう。