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瀬山亜津咲に聞く、ゴールド・シアター最新作(4ページ目)

ピナ・バウシュ ヴッパタール舞踊団の瀬山亜津咲さんが、この夏さいたまゴールド・シアターに振付、新作を発表! 昨年好評を博したワーク・イ ン・プログレスに続き、今回は満を持しての本公演を開催します。ここでは、公演に先駆け瀬山さんにインタビュー。創作法やゴールド・シアターへの想いについてお聞きしました。

小野寺 悦子

執筆者:小野寺 悦子

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みなさんから出てきた答えを作品に取り入れていく際、
何を基準にジャッジされるのでしょう。

瀬山>直感だと思います。ハッとする瞬間というのは何回見てもハッとするものでないといけない。ただ、それを再現するのは非常に難しいんです。二回、三回と何度も繰り返していくと、みなさんどうしても何かしら付け加えてしまうことがある。みなさん舞台人ですから、見られているという感覚があると、ちょっとエキサイティングしてしまうこともありますし。でも私としては、そうじゃないんだと……。即興の方がいいのかもしれないなとも思ったり、その辺も探りながらやっているところです。

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クリエイションの模様


ピナ・バウシュ ヴッパタール舞踊団でも、やはり質問があり、
出てきた答えから作品をつくるというスタイルを取られているのでしょうか?

瀬山>カンパニーもやはり同じで、与えられた問いから自分自身を探ります。そして“こうじゃないか?”と思ったら、今度はそれをさらけ出す。勇気のいる作業だし、お互いの信頼関係が必要になる。作り手とダンサーの信頼関係が成り立たないと、できないことだと思います。

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クリエイションの模様


ゴールド・シアターのメンバーにとって、瀬山さんとの作業は
彼らの本業である演劇活動にも役立つのでは?

瀬山>そうだと嬉しいですね。私は言葉のプロではないけれど、やっぱり言葉も身体も何か内にあって出てくるもの。ただ単に言葉をパッと発するのではなく、何か感じるものがあって身体の動きになるという意味では同じだと思うんです。お芝居をするにしても、感情がないとただのパントマイムになってしまう。あっと人差し指を立てると何か閃いた仕草になるとか、うーんと首をかしげたら考えてる仕草だとか、そういうものではないと思う。感じるものがあって表現すると、意味合いも深くなりますし、全く違うものになると思います。

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2013年ワーク・イン・プログレス(C)Matron





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