エクストラバージンオリーブオイルは普通のオリーブオイルとは違う?
バージンオリーブオイルはいわば「一番搾り」。その中でも特に風味と品質に優れたものは「エクストラバージンオリーブオイル」を名乗ることが出来ます
精製オリーブオイルは、バージンオリーブオイルを精製した物で、これにバージンオリーブオイルをブレンドしたものがピュアオリーブオイル。つまり精製法が違うのです。
健康面の効能としても違いがあると言われ、エクストラバージンオリーブオイルは、抗酸化物質や栄養素を豊富に含んでおり、腸内環境を整える効果はピュアオリーブオイルより高いとされています。
オリーブオイルはもともと地中海地方のもの?
オリーブの木といえば、よくイタリア料理店の店先に置かれていますね。最近は園芸店などにも苗木が売っていますが、元々は地中海地方のものです。オリーブ栽培に適した気候は、夏は高温で乾燥し、冬は温暖で雨が多い地中海性気候。だからオリーブの主な生産国はヨーロッパ南部から北アフリカ、中東にかけての地中海沿岸地域が中心です。中でも生産量のトップ3はスペイン、イタリア、ギリシャ。オリーブは生産地の気候や地質などによって土地ごとの特徴があるのです。
原産地によって味の違いはあるの?
スーパーなどでよく見かけるのはイタリア産ですが、特にイタリアの北部で作られるオリーブオイルは繊細でやさしい味わいが特徴。左から、「ネフェリ エクストラバージン オリーブオイル」(ギリシャ産)、「BOSCO エキストラバージンオリーブオイル」(イタリア産)、「ヴィラブランカ オーガニックエクストラバージンオリーブオイル」(スペイン産)
ほかにも、スペイン産の「ヴィラブランカ オーガニックエクストラバージンオリーブオイル」(写真右)は、完全無農薬で栽培されたオリーブを使用しており、クセがなくさまざまな料理と相性がよいと評判。ギリシャ産の「ネフェリ エクストラバージン オリーブオイル」(写真左)は、あっさりして油っこくないので、みそ汁などの和食にも合うと言われています。
オリーブオイルを使ったオススメレシピは?
家庭ではサラダやマリネ、パスタでの使用が中心のオリーブオイルですが、今回の取材でいろいろな使い方があることがわかりました。最後に、編集部オススメのオリーブオイルを使った夏にぴったりのメニューをご紹介。冷たいメニューと暖かいメニュー、両方をピックアップしましたので、腸を冷やし過ぎないように注意しながらオリーブオイルパワーで猛暑を乗り切ってくださいね!松生恒夫(まついけ つねお)先生
■プロフィール
1955年 東京都出身 東京慈恵会医科大学卒業 医学博士
2003年 東京都立川市に松生クリニックを開業、現在までに3万件以上の内視鏡検査を行ってきた。
腸疾患治療の第一人者、便秘外来の専門医として地中海式食生活、漢方療法、音楽療法などを診察に取り入れている。
『腸ストレスを取り去る習慣』(青春新書インテリジェンス刊)
『オリーブの健康世界』(河出書房新社刊)など著書多数。