切手収集/切手収集入門

「印刷ってすごい!」が体感できるお札と切手の博物館(2ページ目)

紙幣や切手の印刷を手がける国立印刷局には、「お札と切手の博物館」という専門博物館があります。切手には紙幣と同じく偽造のリスクがつきまとうため、非常に精巧な印刷技術が用いられてきたのは言うまでもありません。ぜひセキュリティー印刷として切手を見つめることのできる展示を見に足を運んでみましょう!

板橋 祐己

執筆者:板橋 祐己

切手収集ガイド

お札を持って出かけよう!

この博物館が面白いのは、参観者の財布にあるお金を使った体験型の展示スペースも用意されていることです。実際に、1万円・5千円・1千円の3種のお札を持っていきましょう。忘れた方は入口のキャッシュディスペンサーで下ろしておきたいところです。
キャッシュディスペンサー

入口にある「ろうきん」のキャッシュディスペンサー。

実際に自分で用意した紙幣を特殊な顕微鏡で覗いてみると、マイクロ文字などの日本が誇る最新鋭の偽造防止技術に触れることができます。ネタばれになるかもしれませんが、もしご関心のある方はコチラにある【パネル1,3,12】をご覧ください。
1万円札のマイクロ文字

現行の1万円札の紋様に隠されたマイクロ文字。なんとか肉眼で分かるレベル。

また、同館には1億円がどれくらいの重さなのか、試しに持たせてくれるコーナーがあります。1万円札は1枚1グラムほどなので、1億円だと約10キロにもなるんだそうです。まるで銀行強盗になったかのような気分(?)が味わえます。
1億円体験

果たして1億円を持ち上げられるのか?ぜひ体感してみてください!

「お札」の博物館ならではの展示

「お札と切手の博物館」では日本の歴代の紙幣や海外の紙幣も詳しく展示しています。現在、私たちが使っている1万円・5千円・1千円は「E券」と呼ばれるラインナップであり、現行紙幣の中では2千円札だけが夏目漱石や新渡戸稲造と同じグループの「D券」です。
1万円札のハート

展示を見ているうちに、お札への見方が変わります!

日本の紙幣も、他の先進国と同様に、約20年おきにフルモデルチェンジをしていますので、2004年に発行された「E券」はあと10年くらいの流通になるのではないでしょうか。展示品を見ながら、現在の紙幣をそんな歴史の中に位置づけて考えても面白いかもしれません。また常設展示には、海外の紙幣を実際に触って楽しむスペースもありますので、そちらにもぜひお立ち寄りください!
米ドルと日本円

米ドルと日本円の紙幣。手触りが違うのは、米ドルが主に綿でできているため。

ぜひお散歩コースに組み込んで

「お札と切手の博物館」の展示自体はだいたい1時間で見終わるので、王子周辺のお散歩コースに組み込むのがスマートだと思います。王子駅の反対側には桜の名所として有名な飛鳥山があり、そこには「紙の博物館」「渋沢史料館」「北区飛鳥山博物館」があるので、16時までなら文化施設のハシゴをすることも充分に可能です。
飛鳥山の博物館

飛鳥山の博物館のパンフレット類。

さらに京浜東北線で王子から1駅の東十条まで足を伸ばしても面白いと思います。ここにはかつて王子製紙の工場がありました。東十条駅の近くでは、工場の方々に愛されてきた「からし焼き」を出す店があることで有名で、製紙や印刷にゆかりの深い土地柄を肌で感じることができることでしょう。

次の記事では、国際色豊かな街・横浜にあるオススメの郵便スポットをご案内したいと思います。
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